「私が観ると名作とは思えない作品だった。映画料金分は元が取れる。」ピアノ・レッスン(1993) いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)
私が観ると名作とは思えない作品だった。映画料金分は元が取れる。
各映画祭で受賞しているし、日本公開時話題となった映画だ。但し、私は見る気持ちが全く起きなかった。指を切断する場面があるとラジオで聞いて、残虐シーン嫌いな私は怖気づいてしまった。
4Kデジタルリマスターで上映される機会に観ることにした。
再婚した主婦が夫の友人と不倫に走る物語だった。まぁ、どこにでもある話だが、事故で声を失ってしまった歌手の設定が、珍しかった。アイデアはいい。ピアノを奏でることで、主人公は精神の均衡を保っている。ピアノが彼女の失った声の替わりである。
一番肝心な不倫する2人の恋愛の始まりが良くわからない。友人の追恋慕だと思うが、それに応えていく主人公の心得て変わりが良くわからない。これは脚本に問題があると私は感じた。俳優達の演技は良い。脚本は監督が書いているから、監督の責任だろう。
それと音楽を担当したマイケル・ナイマンだが、私には優れた音楽には思えない。管弦楽は及第点を与えてもいいが、ピアノソロの音楽は私には平凡だった。
ハリー・ハンターは角度を変えると、私の好きなジェニファー・コネリーに似ている。邦題名は「ピアノレッスン」。映画を見終わると原題通りの「ピアノ」にした方が作品の内容を表している。主人公の頑なとなった心にを暗喩しているからだ。私にはそう思えた。
コメントする
トミーさんのコメント
2024年3月31日
ユーチューブに出て来る女叩きみたいで嫌なんですが、なまっ白いサムニールより野生的なカイテルに惹かれるんでしょう。“ピアノレッスン”もニュアンスは捉えてると思いますが、“ザ・ピアノ”は男前にも程がある。