ピアニストを撃てのレビュー・感想・評価
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トリュフォーの繊細なタッチに滲む映画愛
トリュフォー監督の初期の佳作。恋愛のもとギャングものを一緒にして映画作りを楽しんでいるトリュフォー監督の趣向が、ヒッチコック監督に近いものを感じさせる。危うい登場人物と背景ながら、トリュフォータッチが映画通には堪らない味わい。
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トリュフォーらしさ溢れるフィルムノワール
シャルル・アズナヴール主演、本作主演時36歳
世界的な大シャンソン歌手にして映画俳優でもあった
その94歳での突然の死去は世界中を驚かせ、その葬儀はフランスの国葬として執り行われたほど
その歌は誰しも耳にしたことがあるはず
しかし本作ではピアニストとしての役であり、歌は歌うことはない
にしても主人公の虚無感を漂わせた風情を巧みに演じてみせる
主人公の兄のようにエキセントリックな性格で有名なアルメニア人の主人公がこのような虚無感を漂わせているところがみそであり、それを本人自身がアルメニア人移民の子である彼がそのギャップ感を見事に表現している
トリュフォー監督の長編第二作
フィルムノワールの娯楽作品を撮って映画業界で食っていく意志を表しながら、ヌーべルバーグの若々しい感覚で気概を示している
導入部の巧みな入り方
主人公が虚無感に支配されるにいたった原因の女性の記憶と現在の女性を、ベッドシーンで対比させる見せ方
現在の女性とのなれそめシーンでの触れるか触れないで手を繋ぐかどうか躊躇するシーン等々
トリュフォー監督らしさを様々なところで、フィルムノワールの娯楽作品でもしっかりだせることを証明してみせている
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