「カッコいいマックィーンじゃなく、かなりドジなキャラクター」ハンター(1980) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
カッコいいマックィーンじゃなく、かなりドジなキャラクター
カッコいいマックィーンじゃなく、かなりドジなキャラクター。特に車の運転が下手くそで路上駐車では車をぶつけまくり。これが実話を基にした作品だというから驚きだ。
賞金稼ぎとは言え、保釈中の容疑者が逃げた場合に保釈金業者の依頼により当該地へ連れ戻すという仕事。しかも引き渡し後はソーソンの手伝いをすることで実刑を逃れていたりする。彼の家は元容疑者のたまり場となっていて、数人がポーカーをしたりして楽しんでいる。ドティ(キャスリン・ハロルド)とは8年間同棲している仲なのに、正式には結婚せず、とりまきからもヤキモキされているほどだ。
トウモロコシ農場で爆破犯をトラクターで追い回す。彼が借りたトランザムを盗まれ、結局は廃車にしてしまう。これを見ればミステリーサークルの謎がわかる(笑)。どちらかというとコミカルな映画だと思っていたが、8千ドルという高額な報酬の相手に対するアクションはかなりのもの。シカゴの地下鉄でのアクションシーンはマックィーンならではのものだ!そして、駐車場ではレッカー車とのチェイス。運転が下手だという設定なので、ぶつけまくりのハラハラドキドキ。最後には犯人の車が高層階から落ちて、死んだと思われる・・・疲れて帰ってみると、脅迫していたメイソンがドティを拉致して学校に立て篭もり。そこでは丸腰になってしまったソーソンが理科室に逃げ込んで、ガス栓を開いてメイソンを爆死させるという痛快アクション。
マックィーンの遺作となってしまった映画だが、肺がんを患っていた彼を考えながら観てしまうと、走るシーンが痛々しく映るのだ。まぁ、そう考えずに、車をぶつけてもかなりあっけらかんとしているアメリカ車文化を楽しもう。