劇場公開日 1994年10月8日

「最高にクールでくだらなくてヤバい映画だぜ!」パルプ・フィクション TSさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0最高にクールでくだらなくてヤバい映画だぜ!

2024年5月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

話はくだらないギャング映画。超B級。でもクールでイカした映画。ヤバい。

会話劇でもないのに、意味のないくだらない話を延々と続けるのは、緊迫した場面へなだれ込む前のウォーミングアップ。しっかり暖まったところでお仕事(殺し)。
仕事中もよくしゃべるね。真面目な顔して吐く台詞がいちいち面白い。
会話と動作がコミカルなのに、仕事(殺し)は美学があるのね。血しぶき好きなのね。
ブッチ(ブルース・ウィリス)が「あっ」という目で刀を手にしたときは、タランティーノは日本任侠映画が本当に好きなんだと感じましたよ。

こんなくだらない映画に有名俳優が沢山出ているね。
ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ブルース・ウィリス、ハーベイ・カイテル、ティム・ロス。
個人的には、サミュエル・L・ジャクソンの聖書の語りが最高。しかもこれは、本当の聖書の言葉じゃなくて千葉真一の映画からのパクリだってさ。信じちゃったじゃないかよ!
オマージュ(パクリ)てんこ盛りらしいけど、映画詳しくないので、よくわかりません。

刺さったシーンを列挙しますよ。
・ミア(ユマ・サーマン)が四角四面を手で描いて点線消えるところ。いきなり特殊効果!
・レストランでのツイストコンテストでのダンス。クール&セクシー。
・尻の穴の中で守られた形見の金時計。そんな臭い形見いらんわ!
・ブッチ逃亡のTAXIの背景がハメコミ画像。安っぽく見せることとウケ狙いか。
・ボスの台詞がいちいち面白い。「東洋に逃げたら飯茶碗の中に殺し屋を忍ばせろ」「大丈夫じゃねえ」←笑いのセンスあり。
・ハーベイ・カイテルの登場シーン。ここにも笑いを仕込んできたか。字幕で。
・散々人殺しといて「ボニー(タランティーノの妻)が帰ってきたらヤバい」と焦るサミュエル・L・ジャクソン。ヤバい基準が不明すぎる。
・F○○Kって、いろんな意味で使える便利な言葉か(日常生活で使ってはダメだが)。

あと、食事シーンが多い。ジャンクフード系多いけど。おしゃべりさせるためかな。真面目に考察すると、人間の素が出るからかな。

レザボア・ドッグスでもそうだったけど、オープニングからの選曲センスに唸ります。曲を先に選んでいるじゃないかっていうくらいどのシーンにもハマってる。これ、サントラ欲しくなるし、サントラ買ったら映画も何回も観るだろうな。

鬼才だのオタクだの、色々言われているタランティーノ。こんな映画を撮るあんたは天才だよ!

TS