「人生への影響が大きい映画」パルプ・フィクション ハッカ飴1/2さんの映画レビュー(感想・評価)
人生への影響が大きい映画
生涯ベスト5の作品。今まではケーブルチャンネルでの再放送とDVDレンタルでしか観てこなかったが、最寄りの劇場で封切られるという。観に行かないわけにはいかなかった。
正直、時系列シャッフルにより生まれる伏線とか音楽とかキャラ造形とかブルース・ウィリスがフサフサとかタランティーノ特有の無駄話にバイオレンス描写とかブリーフケースの中身の正体とかもう手垢が付きまくってるだろうから語る気はない。なので自分語りだけ。
最近スーパーヒーロー映画に難癖をつけたり、実在の映画批評家をテーマにした引退作の制作に取り掛かっていたり、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を元にした小説が和訳されたり、20年ほど前に新宿のレンタルビデオ店で万引きGメンをしていた人物が「ビデオコーナーに怪しい外人がいる!」と思ったらビデオを物色していたタランティーノだったという話がSNSでバズったりと何かと話題の御大。スーパーヒーロー映画に対する意見には反対だが引退するのはやはり寂しい。製作陣には長年に渡るセクハラで捕まったハーヴェイ・ワインスタインの名前。キャンセルカルチャーは断固として反対。
閑話休題。本作との出会いは母親の影響と小学生の時に観たFROGMANによるアニメ映画「菅井君と家族石」に登場したヴィンセントとジュールス、パンプキンとハニーバニーのパロディキャラクターだった(名前はそれぞれフートとファラデー、キャロットとメグミ)。そこからケーブルテレビでやっていたのを録画したり、DVDをレンタルして吹き替えを観たり(本作のような会話が肝な映画は吹き替えの方が見応えがある。私にとってサミュエル・L・ジャクソン氏の吹き替えは手塚秀彰氏でも竹中直人氏でもなく大塚明夫氏)、他の作品も観たり、ハンバーガーのセットを頼む時は和風バーガーでもない限りスプライトをドリンクに選ぶ……など小学生から15年以上人生に影響し、観てから時間が経って細かい展開は忘れても大まかには誦じられるほどだ。
だからレビューというより自分語りだし、星も付けられない。だって人生の一部だから。