バラバのレビュー・感想・評価
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Love One Another
“Ben-Hur: A Tale of the Christ”級か、それ以上の大スペクタクル映画でした。CGに頼れない時代だからこその迫力です。セッティングが凄すぎ。
Jesus of Nazarethを磔にする代わりに自由の身になった盗賊のBarabbas。出獄すると、恋人RachelがJesusに心酔しており、彼女の変わりようから自分と引き換えに死んでいったJesusの正体を気にします。
「奇跡」を目の当たりにしても信じられず、都合の良いことだけ受け入れるという、とことん現実的で俗人であるBarabbasの態度には共感しきりです(^_^;)。生きるために強盗する自分と、帝国のために殺戮を正当化する総督と、何の違いがあるのかと。これまた鋭い指摘に感心します。
”Love one another”と説いただけで磔刑になってしまったJesusと、強盗団の頭領である自分の悪業を比べ、世間の残酷な矛盾を感じながら生きていくBarabbasは、根っからの悪党という訳ではなく、神の存在を疑い、「これに何の意味があるの?」と迷い続ける多くの人間そのものです。
カタコンベの暗闇で迷子になる様子は、信仰心を見失う象徴のようでした。
2度も死刑を免れ、正に地獄のような過酷な重労働環境も生き延び、剣闘士を経て再び自由の身に。不死身と言われたBarabbasは、神に運命を委ねることでようやく絶命します。
Barabbasの存在に関してはフィクション説、Jesus本人説などなど、諸説あるようですね。
ちなみに元々Barabbasは、Jesus Barabbasという名で記されており、後世混乱を避けるため名前だけが削除されたとか。
神を信じない者は盲者同然なのか。
一人一人の「神」…すなわち良心?が目覚めるまで神の王国へは到達できないらしいので、彼らが信じて夢見た世界はまだまだ先でしょうか…。
“I’ve experienced nothing..... only death. And death is nothing.... How would you tell an unborn child what life is? It exists. But it isn’t anything. To those who’ve been there, nothing else is anything either.”
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