「100%ギャロの満足映画」バッファロー'66 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
100%ギャロの満足映画
急に暗転してレイラにスポットライトが当たりKingCrimsonの「Moonchild」が流れる中でのお遊戯的な素振りが可愛らしいクリスティーナ・リッチのぽっちゃり加減が最高、不敵な笑みが印象的なストリッパーからの止めの一発はYesの「HeartoftheSunrise」で一気にテンションが上がる。
落ち目一直線だった頃のミッキー・ロークや「ビッグ・ウェンズデー」の印象しかないジャン=マイケル・ヴィンセント、カサヴェテス・ファミリーのベン・ギャザラにアンジェリカ・ヒューストンと渋いキャスト陣がギャロの思想や価値観に付き合わせられた100%ヴィンセント・ギャロが炸裂する本作。
とにかく主人公のビリー・ブラウンがイチイチ気持ち悪くて女々しくて自己中でイライラするし、薄着過ぎて観ていて寒くなるし序盤は半ケツだしマニュアル車を運転出来ないし、素っ気無い態度を取る割には相手にされたくて気を引こうとする寂しがり屋で見栄っ張りで殆どの周りの他人が面倒で離れてしまうタイプ!?
監督二作目の「ブラウン・バニー」も含めた本作の主人公はギャロ自身そのモノって断言しても良いだろうってな共感は一切出来ない。
でも何度観ても飽きないしギャロのセンスが好みで嫌いにはなれない寧ろチョットした傑作と褒めても良いだろう、最高な映画であるのは否めない!?
コメントする