バグダッド・カフェのレビュー・感想・評価
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挿入歌が印象的
夫と別れたジャスミンが、時を同じく夫と喧嘩したブレンダと出会う。ブレンダは最初ジャスミンに嫌悪感を抱き、疎ましく思っていたが、ジャスミンと次第に心を通わすようになる。最初はカメラワークが独特で何なんだこの映画は?と思ったが見るにつれ引き付けられ続きが気になっていた。
あらためてみたらあまりよくなかった。
15年くらいまえに見たときは、音楽とかいかにも芸術映画っぽい撮り方で、いいじゃん、と思っていましたが、今見るといまいちでした。なぜかというと15年で僕の性格もねじれてしまって素直に感動できなかったからです。
日本を離れて10年近く、バグダットカフェに似ていなくもない雰囲気の町に住んでいます。そこで感じるのは住んでいる人間の苛立ちと無気力さです。こんなところ大嫌いなのに、ほかの場所では生きて生きない、こんな俺たち生きて生けるはずはない、という決め付けと諦めから、そこに甘んじている人たちが多い。彼らにとっては主人公のような別の視点を持った人間がどこからともなくやってきて、自分たちのつまらない生活を良くしてくれる、そういうのが救いなのかもしれません。でも実際にそういう人間といると時々いやになります。どうして自分で変えようとしないのか?自分がかわろうとしないのか?そういう努力をしないまま誰かに依存したり嘲笑したり、そういうのは最近飽き飽きです。
主人公の女性が帰ってきて一件落着、となりますが、本当にそんなにものごと簡単かよ、と、思わずつっこんでしまいました。
すごく個人的な感想で、屈折してるので、まず共感してくれる人はいないと思いますが、書きたいので書いておきます。
うぅむ
非常に評価の高い古い作品を観ると「ん?」ってなってしまうことありません?
僕にとってはこれがそれに当たります。
映像技術の低い古い時代の作品であることを考えれば、決してつまらない作品ではないです。むしろ、色調だったり、音、雰囲気だったりはよく出来ていると思います。
でもねぇ。。。
やっぱり若干の単調さがダメでした。もちろんそれは個人の好みでしょうが。
徐々にカフェの空気が和らいでいく流れと、ちょくちょく入るくすりと笑えるシーンはよかったです。
一番印象的だったのは、最後にジャスミンが帰ってきて盛り上がっている中、デビーが”too harmony”と言って出ていくところ。ただのハッピーエンドじゃなくて、そういう人間もいるということをちゃんと描いていたのは面白かった。
印象は選びたい選択肢が無かったので・・・。挙げるなら「人間味」「感性」とかでしょうか。
希望の匂いのする映画
これはレビューでは無いが、いつかは書かねばと思っていたので書かせて頂きたい。
震災直後には相応しくないと思って今まで投稿しなかったが、まだ時期尚早なのではと思ってもいる。
東日本大震災が発生してから2週間以上が経った。
発生時、僕は静岡にある職場にいた。こちらは大きな揺れでは無かったのだが、
それだけに、帰宅してニュースを見た時は自分の目を疑った。
テレビの画面に映った光景は、今まで目にしたどんな悲惨な光景よりも悲惨だった。
地震の被害を受けた方々は、映画なんぞ観ている余裕の無い方が殆んどだろう。
映画には歌や本と同じように人に希望を与える力があると僕は信じているが、
今この時期においては、映画が与えられるものは僅かしか無いのかも知れない。
けれど悲しい気持ちを暫しの間でも紛らわしてくれるものも、時には必要だと思う。
ある報道番組では、子ども達の不安な気持ちを取り除いてあげようとアニメのDVDを
観せている避難所もあると報じていたし、少なくともいつかの僕の経験でも、
そんな精神的な“避難所”が必要だった。
そこで僕も、前向きになれる映画、単純に楽しめる映画を幾つか紹介させてもらいたい。
残念ながらアニメには疎いので子ども達の喜ぶ映画を選ぶのは難しいが、
なるべく浮き世離れしていて、なお且つ重くなく、破壊的なイメージの無い映画を選んだつもりでいる
(案外そんな映画が稀である事に、この文章を書く際に気付いた)。
『バグダッドカフェ』は希望の匂いがする映画だ。
砂漠のど真ん中にある寂れたカフェに集まった、性格も価値観もばらばらの人々が、
ひとりのでっかい女性の暖かい心によって結ばれてゆく物語。
ちょっとアートな映画だし、最初の15分は多少の辛抱が必要かも知れないが、
穏やかな優しい気持ちになれる映画だったと記憶している。
気が向いたら、観てみていただきたい。
改めて、
今回の震災で被害に遭われた全ての方々に対し、心からお悔やみ申し上げます。
未だ不安定な状況が続いているものとお見受けします。
希望を見出せないくらいのどん底だと言う方も居るかも知れません。
けれど今がどん底なら、あとはきっと上へ上へと昇ることしか起こらない筈です。
どうか希望を捨てずにいてください。
僕には僅かの募金や自分が明るい気持ちになれた映画の紹介ぐらいしか出来ませんが、
今暫く頑張ってください。
一刻も早い復興を祈っております。
荒削り。でも...心にぐっとくる。
ラブストーリーでもあり、荒削りなストーリーとカメラワークにも見えるのですが、まるでアンビエントミュージックを聴いているような気分になる、落ち着いた大人の映画と思います。
実際の映像が綺麗で、ジュベッタスティールの歌がさらにこの映画の価値を上げています。
これは何度見てもいい映画。
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