「あらためてみたらあまりよくなかった。」バグダッド・カフェ rockoさんの映画レビュー(感想・評価)
あらためてみたらあまりよくなかった。
15年くらいまえに見たときは、音楽とかいかにも芸術映画っぽい撮り方で、いいじゃん、と思っていましたが、今見るといまいちでした。なぜかというと15年で僕の性格もねじれてしまって素直に感動できなかったからです。
日本を離れて10年近く、バグダットカフェに似ていなくもない雰囲気の町に住んでいます。そこで感じるのは住んでいる人間の苛立ちと無気力さです。こんなところ大嫌いなのに、ほかの場所では生きて生きない、こんな俺たち生きて生けるはずはない、という決め付けと諦めから、そこに甘んじている人たちが多い。彼らにとっては主人公のような別の視点を持った人間がどこからともなくやってきて、自分たちのつまらない生活を良くしてくれる、そういうのが救いなのかもしれません。でも実際にそういう人間といると時々いやになります。どうして自分で変えようとしないのか?自分がかわろうとしないのか?そういう努力をしないまま誰かに依存したり嘲笑したり、そういうのは最近飽き飽きです。
主人公の女性が帰ってきて一件落着、となりますが、本当にそんなにものごと簡単かよ、と、思わずつっこんでしまいました。
すごく個人的な感想で、屈折してるので、まず共感してくれる人はいないと思いますが、書きたいので書いておきます。
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