バウンドのレビュー・感想・評価
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テンポの良いクライムサスペンス
窃盗で出所した女性コーキー(ジーナ・ガーション)が、犯罪組織が所有するアパートの内装と配管を任され、そこで組織の男シーザー(ジョー・パントリアーノ)と情婦ヴァイオレット(ジェニファー・ティリー)に出会う。その後、女2人は恋に落ちてベッドを共に過ごし、シーザーが預かってボスに渡すはずの200万ドルを強奪する。
女2人は、シーザーがボスを恐れて逃亡すると思ったのだが、以前から折り合いが悪かったボスの息子ジョニー(クリストファー・メローニ)の仕業と思ったシーザーが、反撃を企てて居座る羽目になったところから、話が面白くなる。
その後の話の展開に斬新さは無い(予想は出来るという意味で)し、結末もいわゆるハッピーエンドの部類だと思うが、話がテンポ良く進み、飽きること無く見ることができる。
ジェニファー・ティリーは、台詞を喋りだす時よりも、そこにいるだけで色つや艶めかしい雰囲気を醸し出している。ジーナ・ガーションも、中性的な感じを受けつつ、エロティックな魅力が実に印象的だった。
海外ドラマ好きな人には、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』でエリオット・ステイブラー刑事を演じたクリストファー・メローニさん、こんな役も演じてたのねという感じだろうか。
ウォシャウスキー姉妹が、性別適合手術を受けるずっと以前の「兄弟」であった時代に手掛けた映画だが、そういう背景知識を全く知らない方でも、普通に楽しめる映画だと思う。
ただし、女性同士のヌードを含むセックスシーンや、指を切り落とすシーンがあり、理解力の無い子供さんは避けたほうがいいね。
出会ったばかりの2人が目的を達するまで裏切らなかった話の中で、レズビアンであることは、2人の繋がりを強めるのに必要な設定だったと思うし、マフィアにしても警官にしても、間抜けさがあるとはいえ、全体的にはとても面白い映画だし、私はとても楽しませてもらった。
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