パーフェクト ワールドのレビュー・感想・評価
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冒険。
なんか楽しそう。
タイムマシーンに乗っているのに「今を楽しめ」? その言葉の通り、やってみたかったことを叶えようとする。
逃亡犯と人質のロードムービー。
子どもだから思いつかなかったのか、怖くて萎縮していたのか、置いていかれることが怖かったのか? 助けを求めて逃げだせばいいのに、逃げ出さない。それどころかブッチを追いかけてくるフィリップ。
その複雑な表情がたまらない。怖がったり、怪訝そうな顔をしたり、はしゃいでみたり…そして…。
二人は、過去を後ろに、未来を前に、タイムマシーンに乗りながら、とりあえずいつか着いてしまう終着までは、”今”を楽しんでいくはずだった。
だのに、過去にとらわれてしまったブッチ。その呪縛・怨念を撃ち砕こうとしたのかフィリップ。
ああ。
イーストウッド監督作品、私にとって4作目。
『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』『ハドソン川の奇跡』と、緊迫感・現場感あふれる映像・演出の感動作。社会へのメッセージ性も強いが、教条的にならず、話の展開が起承転結があり見事で、ウィットも効かせ、最後まで安定して鑑賞できる職人芸。誰にでもお勧めできる。
その反面、人物等結構典型的で、今一つ掘り下げ方が足りず、定番のディナーを味わっているようで、感動し、満足するものの、珠玉の一品にはあと一さじの香辛料が足りない。
この映画も、鑑賞後はそんな感じだった。
父親にやってもらいたかったことを、次々とフィリップにやってあげようとするブッチ。母の悪口を言わないフィリップに、「かばう気持ちはわかるよ」というブッチ。フィリップのこの年齢で、戒律は厳しくとも、基本ちゃんと面倒見ている母だから、「母は正しい」とフィリップが思うのも当然なのに、ブッチは自分の母親を重ねていたんだろうな。
正直、警察のパートはいらないと思ってしまった。その分、二人の交流をもっと描きこんでほしかった。でも、犯罪心理学者にブッチの生涯を語らせることで、社会の中で悪が育つとか、ダメ父の存在を浮かび上がらせたかったのだろうか。署長とブッチの因縁を語ることで、署長を社会的父親としての存在として描き出したかったんだろうか。
偶然二人連れになってしまった、心は子どもの大人と、本当の子どものロードムービー。子どもへの暴力に耐えられないさまは、マックの家以前にも示唆されていたけれど、でもあの展開は、特にフィリップがああするとは唐突な気がする。他にも方法あったろうに。
この映画が発表された年代にはこの手の映画はまだ数少なかったんだろうが、今となっては他に似たような映画もあるし、感動はするが、今一つであった。
とはいえ、舞台は1960年代。力が幅をきかせていた時代。
今施行されているUSAの児童虐待に関する細かい法律。反対に言えば、法律で細かく規制しなければならないほど、子どもは大切にされていないってことだ。
力・権力頼みだった署長が、ブッチとの関係を振り返ることで、問答無用に射殺するのではなく、”説得”を試みるようになる変化も感慨深い。
こんな”父”的存在に対比するように、家族を守るために、ある意味情けない父が出てくる。楽しいピクニックに狼を呼び込んでしまったあの家族…。
いろいろな父親像が出てくる。
まるでパーフェクトな父親像を探っているかのようだ。
そしてその一つ、子どもの気持ちを大切にする、ブッチとフィリップの関係は全USAが夢見る父親像・養育環境なのかもしれない。なんてことを考えたら、じわじわ来てしまった。
ケビン・コスナー氏が良い。自分なりの信念は持っているんだけれど、ふわふわと足が地についていない大人子どもを演じきっている。
そんなブッチの傍らにいるフィリップも良い。時に、子どもらしさ全開で、時に、ブッチを見守る天使のようで。
ああいう形で幕は閉じたものの、心のどこかで、最強のバディが車の形をしたタイムマシーンで、どこまでも、どこまでも、行けるような気がした。-パーフェクト・ワールドー。
いつまでも余韻が残る。
映画の筋は書き直したいところもあるが、いつまでも大切にしたい至極の一本。
15位/443 2021.05.18現在
15歳の頃に1度みて
その後18歳くらいに2度目観て
それ以来観てないので
思い出補正でこの順位かも。
良かったことは間違いない!
でも、思い出が崩れるのが怖くて
若干もう1度見るのが怖い。
そういう作品も珍しい。
中学生の頃、とにかく同級生に
めちゃ勧めてたけど
あんた理解してもらえなかったな。
話は逸れるけど
今の学生は、下敷きは
白の無地しかダメみたいだけど、
自分の娘がそうなので。
当時、2〜30年前はそんな縛りもなく
自分は、映画のチラシを
ラミネートして使ってました!
映画雑誌、ロードショーだったっけ?
あれにチラシを売ってる店が掲載されてて
そこにリストを送ってもらって
そこからチラシを買ってました!
チラシが平均100円なんだけど
ラミネート加工が1枚200円もする!
今、思うと高いなぁと思う。
まぁ当時はまだ自宅で
あんまラミネート出来なかったので。
で、自分は
パーフェクトワールドの
チラシの下敷きがお気に入りでした。
あとは、セブンとか
羊たちのとかクイズショウとか
日替わりで使ってたなぁ。
で、自分が使ってたら
同じクラスの子も欲しいってなって
クラスの3割くらいは
映画のチラシの下敷きを使ってた
っていう珍しい現象。
って全然パーフェクトワールドの
話をしてないな、、、、
とにかく良い映画ですよ!
以下、
超個人的主観による駄文のため
盛大にスルーしてください
(RG風)
パーフェクトワールドのあるある言いたい♫
パーフェクトワールドのあるある早く言いたい♬
パーフェクトワールドのあるある今から言うよ♪
チラシの下敷きから漢字探しがち♩
↑
だから無地しかダメになる😅
備考 点数は自分が
生まれてから現在まで
観た映画をランキングにして
相対評価で点数付けてます
上位と下位から順番に
感想書いてます
初回鑑賞年齢→15歳
(2021年時点40歳)
初回鑑賞場所→自宅VHS
鑑賞回数→2回
記憶度→40%
マイ映画ランキング
2021年時点
全映画中→15位
洋画部門→12位
ロードムービー部門→1位
ローガンがロードムービーなら2位
ストックホルム症候群
母親の宗教によりいろんな行事を経験できず、父親もいない男の子が、脱獄囚(ケビン・コスナー)に拉致される。
逃避行の中で、互いに不足していたピースを埋め合うような関係に発展していく。
一方、追跡する署長(クリント・イーストウッド)は、子供の頃の脱獄囚を知っており、知事から派遣された心理学者(ローラ・ダーン)とともに予測していく。
いい映画を見たなぁ、という感想がすべて。
完成された世界、「パーフェクトワールド」を希求渇望する信仰
クリント・イーストウッド監督、
失うものの計り難さ、
与えるもののあまりの大きさ、その計り難さ。
それを
「ミリオンダラーズベイビー」
「グラントリノ」
と監督は真っ向から描いている。
『パーフェクトワールド』という言葉は、おそらく聖書のキリスト教信仰から来ているのだと思う
“その時悲しみと涙がぬぐわれ、すべてが報われ、離れていた者たちが再会して愛が成就し、一切の誤解が解ける”、と。
聖書は、世界が完成して天国が到来する様子をそのように約束している。
自分の命と引き換えに誰かを救うこと、これよりも大きな愛はないと聖書には書いてある。
イーストウッド監督の作品のベース・バックボーンに、このキリスト教世界観が据えられていることは、否定できないだろう。
・・・・・・・・・・・・
僕の卒業した小さな学校の庭には浮き輪の形をした池がありました。
学校の校舎の名は「ストーン記念館」。あの洞爺丸遭難事故で、海中で自分の救命胴衣を外して日本人男性に渡し、沈んでいったアルフレッド・ストーン牧師を記念するものです。
粗末な校舎なんですが、引き替えに支払われた賠償金でこの校舎は建てられました。
「パーフェクトワールド」は、痛いけれど、胸を打ちます。
切ない
子供が折檻されると自身の虐待を思い出し過剰に反応する。それは余りに異常ではあったが、本質的にはやさしい男。ただ、その極端さは理解されないだろう。過剰反応で罪を犯してしまったし、何度見ても切ない結末だった。
脱獄者と誘拐された子、警察署長と心理学者、二組が織りなす展開だが、脱獄者と所長との接点も明かされ一挙に重みを増す。単なる追跡劇を超えたドラマになった。
ケビン・コスナー、絶頂期があったのに最近見かけない。
イーストウッドの隠れた名作
最後は切なく、、
ローラダーンの膝蹴り
言わずと知れた、誘拐犯×誘拐された子供(人質)の金字塔である映画。
やっと観れたが、想像以上にぶっ飛んだ作品で衝撃を受けた。
意外だったのはハロウィン要素や、追いかける側の詳細まで描かれているところ。
だけどいちばんの衝撃はやっぱり、寝泊まりさせてもらった農民とのラスト前30分くらい。
あの緩急のつけ方はなかなか勇気がいる。が、どこにもおかしさのないシーンだった。
し、そのままラストにもっていったのもすごい。
しかもなかなか終わらないラスト。あそこまでクライマックス感だしながら、何回転もして、引っ張り続ける感じ。だからこそ、あのシーンが余計に響いてくるわけで…。
あのあとの膝蹴りがなかったら行き場のない怒りを抱えて眠るところだったよ…。
フィリップは将来、アラスカ行くのかね、行くんだろうね。
静かで美しい作品です。
脱獄犯と人質になった少年のロードムービー。
クリント・イーストウッド監督、ケヴィン・コスナー主演ということで鑑賞しました。やはりケヴィン・コスナー、格好良いですね。
粗暴だが少年への優しさを垣間見せる脱獄囚。生き別れ断絶した父親との絆を感じそれに縋る脱獄囚。そしてそれを純真無垢な瞳で見つめ、感じる少年。
ラストシーン。父親のいるアラスカを思う脱獄囚の姿に、感傷の気持ちを禁じえません。非常に静かで、美しい作品だと思います。
ただ起伏に乏しく二度三度重ねて鑑賞したい作品とは思いませんでした。
とてもよかった
昔レンタルビデオで見たのかな、2回目。里親映画にも見えなくもないのだけど、ケビン・コスナーは養育するつもりはなく、バディものだ。子どもに対するDVに神経を尖らせていたのだけど、殴るのと同列くらいに激しく怒鳴りつけていたのは気になるところだ。子どもと脱獄囚のたたずまいがとても気持ちがいい。しかし、車を盗られる方はたまったものではない。
擬似親子のストックホルム症候群を描いた作品。イーストウッド得意の後...
髪の毛ふさふさのケビン・コスナー
タイトルなし(ネタバレ)
最後10分ぐらい泣きっぱなし
ブッチが最高だし、映画に出てくるうるせえガキが大嫌いなんだけどこの子はそんなことなく良かった
ラストも結局死んでしまうけど、
バッドエンドって訳じゃなく不思議な感覚になる
いい映画だ
パーフェクトワールドなどない。
パーフェクトな世界などどこにもない。という皮肉。
脱獄犯も、
幸せそうな家族も、
笑顔が売りの店も、
新車を買った家族も、
ベッドを貸してくれる親切な黒人も、
FBIや警察も、
どこかいびつ。
完璧な人もコミャニティも存在してなかった。
ブッチももちろん良いヤツではないけど、
それでも子供を殴る親父に説教したり、
宗教で不自由な生活を送ってるフィリップに
自由を与えたり、
子どもの時に親父とロードショーで見た時は
単純な犯罪者と子どもの逃亡ロードムービーと思って
たけど、
大人になって見たら違和感が気持ち悪い、
何だこの世界は!と思う映画だった。
ブッチはフィリップに子どもの頃の自分を重ねたと
思うのだけど、フィリップの家族がエホバとかではなく
ブッチ同様虐待とかされてる設定だと、
もっと二人の絆や別れに感動出来たのにな、
と思いました。
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