ノーマッズのレビュー・感想・評価
全3件を表示
J.マクティアナン監督のデビュー作品
ノーマッズ(1985)
原題:NOMADS
劇場未公開
製作国:アメリカ
監督&脚本&原作:ジョン・マクティアナン
撮影:スティーヴン・ラムゼイ
音楽:ビル・コンティ
キャスト
レスリー=アン・ダウン…アイリーン・フラックス
ピアース・ブロスナン…ジョシュア・ポエミ
アンナ=マリア・モンティチェリ…ニキ
アダム・アント…ナンバー・ワン
ヘクター・マーカド…ポニーテール
メアリー・ウォロノフ…踊り子マリー
病院に担ぎ込まれた人類学者が女医に奇妙なメッセージを残して死んでしまう。
その日から女医は幻覚で、人類学者が死に至る数日間を追体験する。
彼女は、人類学者とその妻が惨劇のあった場所を徘徊する連中に眼を付けられていた事を知る。
学者が残したメッセージは警告だったのだ…
監督は「ダイハード」のJ.マクティアナン。
音楽は「ロッキー」のビル・コンティ。
出演は「007シリーズ」のピアース・ブロスナン。
だけど、アクション性はゼロ❕
そんなシークエンスは欠片もありません。
寧ろ、静かに、実に静かに、そして、ゆっくりと進行する物語です。
ホラー的要素を随所に散りばめながらも、本作がみせるのは現実と幻覚が織り成す編集の妙味。
実に巧みな編集に魅了され、いつの間にか物語に引き込まれてしまうのです。
人類学者が味わった体験を主人公である女医が追随していく内に、いつしか観客も
「彼の身に何が起こったんだ!?」
という事に興味がわき、先を知りたい欲求に駆られてしまいます。
惨劇のあった場所を徘徊する連中が、氷原の大地に現れる遊牧民(ノーマッズ)と変わらない存在だと確信した学者の行動が、ビル・コンティの透明感溢れるスコアと共に綴られて行きます。
次第に明らかとなる徘徊する連中の正体。
学者が辿り着いた結論とは…‼
衝撃のクライマックスへと雪崩れ込んで行く展開に絶句する事間違いなしです‼
とはいえ、このラストに否定的な意見がある事も事実。
それは本作が構成の面で、様々な点に不備がある証でもあります😢
例えば、何故女医が幻覚を見るのか等、明らかに説明不足😣
やはり、構成自体に難点がある事は否めません。
惨劇のあった場所をうろつき回る連中に対し、人類学者が興味を持つという設定は面白く、彼等の正体を確かめる為、知識と経験を発揮する学者の姿は実に新鮮なアイデアだっただけに、非常に勿体ない作品です😢
現実と幻覚を巧みに交錯させた演出と編集の妙味が光る本作。
残念な事にVHSは20世紀FOX😨
DVDにはならない可能性が大です😢
ウガァァァーーー‼
因みに、J.マクティアナンは実刑判決をうけてからというものメッキリ姿を表さないですが、弁護士いわく鬱病だそうです😢
全3件を表示