嵐の三色旗
解説
「孤児ダビド物語」と同じくデイヴィッド・O・セルズニックが製作したチャールズ・ディケンズ名作の映画化で、「モンテカルロの銀行破り」「戦う巨象」のレナルド・コールマンが主演するもの。脚色には「噫無常」「戦う巨象」のW・P・リプスコームと「風来坊」「クリスチナ女王」のS・N・ベールマンが協力し「ギャングの花嫁」「わたし純なのよ」のジャック・コンウェイが監督にあたり、「孤児ダビド物語」「男子牽制」のオリヴァー・T・マーシュが撮影した。助演者は「孤児ダビド物語」に共演したエリザベス・アラン、エドナ・メイ・オリヴァー及びバジル・ラスボーン、映画初出演の舞台女優ブランシュ・ヤーカ、「野性の叫び(1935)」のレジナルド・オーウェン、「いとしのアデリン」のドナルド・ウッズ、「オペラ・ハット」のウォルター・カトレット、ヘンリー・B・ウォルソール、フリッツ・ライバー、H・B・ワーナー、イザベル・ジュウェル等
1935年製作/アメリカ
原題または英題:A Tale of Two Cities
ストーリー
18世紀の末期、フランスの貴族は横暴を極め人民は困窮の底に喘いでいた。ルシィの父マネット博士はエヴルモンド侯爵のため、バスティーユの監獄に18年の長い間、捕われの身となっていたが英国の銀行家ロリイは秘かに彼を救い出し、娘シシイと共に彼を英国に迎える事になった。その途中彼は船の中でチャールズ・ダーニイという青年と知り合いになり、ルシイは彼と相愛の間となる。ダーニイはエヴルモンドの甥であったが、教師ギャベルの感化に依って侯爵と思想を異にし、民衆の味方たることを念じていたので、侯爵の異に副わず英国へ渡ったのである。ダーニイは英国で間謀の嫌疑を受けて捕縛された。これは侯爵の命を受けたバーサッドの差し金に依るものであった。ダーニイの弁護に立ったストライヴァーの助手シドニー・カートンは、あたら有為の才能を持ちながら身を持ち崩し、酒の外には望みのない男であった。彼は事件の裏にバーサッドの居るのを察して彼を追求した結果、ダーニイは白日の身となった。カートンはルシイを知って始めて生きる望みをい抱くようになったが、彼女はダーニイと結婚し、二人の間に愛児を得て幸福な生活が続いていた。シドニーは昔と同じく酒に溺れつつ秘かにルシイを愛していた。その内フランスでは以前博士の召使であったドゥファージュ夫妻が指導者となって民衆の反乱が起こり、遂に革命となって貴族達は次々に死刑に処せられていた。ダーニーの師ギャベルも貴族に仕えていたため死刑を宣告された。彼は自分が民衆の味方である事を証明するためダーニーに手紙を書いた。貴族への恨みに燃えているドゥファージュの妻はダーニーが到着したのを捕らえ、彼が侯爵の一門である事を告げ裁判の結果死刑が宣告された。マネット博士は始めてルシイにダーニイの身分を告げ、彼を救うため渡仏したが到底力及ばなかった。シドニイはルシイのために一命を投げ出す決心をしてフランスに渡り、牢役人となっているバーサッドを利用してダーニーを脱獄させ、自分が彼の身代わりとなる。ダーニイやルシイ達が無事に逃れた時、シドニイはギロチンの前に曳き出され、永遠に愛するルシイの胸に生きる喜びを抱いて死んで行った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジャック・コンウェイ
- 脚色
- W・P・リップスコーム
- S・N・ベールマン
- 原作
- チャールズ・ディケンズ
- 製作
- デビッド・O・セルズニック
- 撮影
- オリヴァー・T・マーシュ
- 美術
- セドリック・ギボンズ
- 音楽
- ハーバート・ストサート
- 編集
- コンラッド・A・ネルビッヒ
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Sydney_Cartonロナルド・コールマン
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Lucie_Manetteエリザベス・アラン
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Miss_Prossエドナ・メイ・オリバー
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Stryverレジナルド・オーウェン
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Marquis_St._Evremondeベイジル・ラスボーン
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Madame_DeFargeブランチ・ユーカ
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Dr._Manetteヘンリー・B・ウォルソール
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Charles_Darnayドナルド・ウッズ
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Barsadウォルター・キャトレット
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Gaspardフリッツ・ライバー
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GabelleH・B・ワーナー
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Ernest_DeFargeミッチェル・ルイス
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Jarvis_LorryCaude Cillingwater
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Jerry_Cruncerビリー・ビーヴァン
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Seamstressイザベル・ジュウェル
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The_Vengeanceルシル・ラ・バーン
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Woodcutterタリー・マーシャル
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Judge_in_Old BaileyE・E・クライブ
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Prosecutorローレンス・グラント
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Judge_at_Tribunalロバート・ワーウィック
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Prosecutorラルフ・ハロルド
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Jacques_116バーロウ・ボーランド
受賞歴
第9回 アカデミー賞(1937年)
ノミネート
作品賞 | |
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編集賞 | コンラッド・A・ネルビッヒ |