濁った水

劇場公開日:

解説

記憶喪失に陥った男が過去を追い求めるうちに辿り着いた部屋で見たものは……スペインのカタルーニャの幻想的なミステリー。製作はジュア・ユベレス、監督はアンダーグラウンド出身のへスース・ガライ、脚本はガライとグスタボ・ヘルナンドス、リカルド・フィゲレスの共同、撮影はユレンス・スレー、音楽はハビエル・ナバレーテが担当。出演はムンサ・アルカニスほか。

1989年製作/スペイン
原題または英題:La Banyera
配給:コムストック
劇場公開日:1990年11月30日

ストーリー

イタリアで映画女優をしているアンドレア(ムンサ・アルカニス)は、弟ビクトル(ペップ・ムネー)が記憶喪失に陥り精神病院に入院しているという知らせで急遽帰国する。その原因を探ろうとしたアンドレアは弟がネリダという女性を捜し廻っていることを知り、彼の後を尾行するが辿り着いた先は無人のアパートであり、その部屋ではビクトルが記憶喪失に陥ったのと同じ時期にオルビート・ビントローという女流彫刻家が殺されていた。しかしそんなアンドレアを警部モンテス(ホセ・マリア・ポウ)が追い始め、一方ビクトルはビントローの「浴槽に横たわる長い髪の女」という遺作を見て何か衝撃を受けた様子だった。深まる謎の中でアンドレアは再びあのアパートに向かい、そこでビクトルが覚醒剤取引きにからんで愛人ネリダを浴槽の中で殺してしまったという事実をつかむ。そして事件の背後にモンテスとビクトルの前妻マリサがいることを知ると、過剰な弟への愛の余り二人を殺してしまい、そして自らネリダに変装して浴槽につかり何も知らない弟に撃ち殺されることを望む。しかしその時突然ビクトルの頭に記憶が戻る。彼が本当に愛していたのはネリダではなくアンドレアだったのだ。愛を確認しあった二人は一つの浴槽の中で激しく抱き合うのだった。

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