肉の蝋人形(1953)のレビュー・感想・評価
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古典怪奇映画
想像以上に見応えがありました。大昔の映画なのに丁寧に作られていると思います。
ストーリーとしては、ホラーというより、蝋人形館に火を付けられた蝋人形師ジャロッドの復讐劇という感じですが、始終ドキドキしました。序盤の蝋人形が火事で溶けていくところも凄まじい恐ろしさがありました。また、ケロイド顔の男が(ジャロッド)がスーを追いかけるシーンもはらはらしてしまいました。そしてジャロッドがいつ、お面を脱ぐかと思っていたら、パカーンと陶器のようなお面が割れて、焼けただれた顔が・・・。絞首刑のギロチンやら殺人現場の再現やら、展示された蝋人形もいちいちこだわっていて、感心しました。
教授の弟子のイゴール、あれは若き日のチャールズ・ブロンソンだったのですね〜!! 最初見たときから、存在感があってすごく印象に残っていました。怪奇な感じのサル顔というか。あの頃から、大物オーラを出していたのですね。
チャールズ・デニス・ブンチンスキー ⇨ ブチンスキー ⇨ ブロンソン !?
キャストに、チャールズ・デニス・ブンチンスキー改め、チャールズ・デニス・ブチンスキー氏が登場、という重要な要素がもれてます。
イゴールという、主人公の相棒的な重要な役どころなのに.....
最後まで自らの職務を全うしようと頑張って孤軍奮闘しますが、如何せん、多勢に無勢で志半ばで(?)御用となってしまうのでした。
これこそ、当時のハリウッドの”赤狩り”を念頭に改名する前の、そう、あの”チャールズ・ブロンソン”氏の若き日のお姿なのでした。
脇役で悪役といえども、ちゃんとタイトルロールにもその名を表し、それなりに存在感を示しているお姿は流石なのでした.....
映画自体は『オペラの怪人』にも類似した感じの怨念復讐モノで、そもそもは”立体映画(3D)”であることがウリだったようです。
そのためか、古いホラー系映画にしては”フルカラー作品”という大盤振舞いな作品になっており、若き日のチャールズ・ブロンソン氏のお姿をカラーで拝めるという功績を残した(?)とも言えるんじゃないかな。
作品としても、古臭さはあれども見世物小屋的感じも手伝い、カラー作品であることもあって、まだ視聴に耐えるレベルのなかなかの雰囲気出してると思います。
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