劇場公開日 1979年2月10日

「『ナバロンの要塞』の後日談」ナバロンの嵐 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0『ナバロンの要塞』の後日談

2021年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 パルチザンだと名乗る男たちについて行ったら、彼らは親独派チェトニックでそこはドイツ軍の駐屯地だった。「実は逃亡兵なんだ。ペニシリンを闇市で捌きたい」と逃げようとし、ニコライというスパイを殺す任務を帯びたマロリーと橋を爆破する特殊任務のバーンズビー中佐(フォード)二人が逃走し親独派の女性マリッツァ(バーバラ・バック)にも助けられ、パルチザンに合流する。

 ナバロンの要塞を爆破したミラーは未だドイツ軍に捕らえられたまま。二人はパルチザンとともにナチスのアジトへ潜入しミラーたちを助け出す。黒人軍曹のウィーバー(カール・ウィザース)がちょっとだけ反抗するが、その勇ましさは『ロッキー』シリーズを彷彿させる。パルチザンの協力のもと、爆破目的の橋の上流にあるダムを決壊させる作戦を着々と進めるが、敵の急襲に遭い、部隊は殲滅状態。

 パルチザン側もナチス側もスパイ合戦は熾烈なもの。『ナバロンの要塞』には全く感じられなかった反戦意識がこの映画ではちらりと垣間見ることもできる。最後のダム爆破シーンはじわじわと水が吹き出る様子が逆にリアルだったりする。

 『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』でハリソン・フォードが残虐なナチスに捕虜にされるが、そのナチス将校はマイケル・バーン。この映画でもナチス将校役としてハリソン・フォードと向かい合うシーンがあることが興味深いところだ。

kossy