「『ぼくの夏休み』。」冬冬(トントン)の夏休み 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
『ぼくの夏休み』。
強烈なノスタルジーで、上映中終止涙が流れ続けた一本。
1984年の作品、当然ヨーヨーチャンピオンとイーグルサムに夢中だった自分がオンタイムで観た訳は無いのだが…
「あの日、あの時、あの空気、そしてあの時代」がここにあった。
「ハーフパンツ」じゃなくて「半ズボン」、雑で乱暴だけどたくましかった時代。
作品自体の持つ魅力、メッセージは色褪せる事は無いけれど。
今は失ったものが沢山スクリーンに映し出されていた。
嗚呼、せみの声がいつの間にかうるさく感じるようになってしまっていた自分・・・
冬冬がちょうど自分と大きく変わらない世代だというのも、また凶悪。
冬冬役の方も、妹役の方も、今は結婚して子供を持って、いわゆる生き物としての普通の暮らしをしているのだろうな。
あの田園風景とは無縁のところで。
それを思うと劇中のハンズに、涙が止まらなくなるのだよ・・・
「大人になる」ということがどういうことなのか、この歳で改めて思わされた作品。
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