「【今作は、秀逸な設定と展開がナカナカな4つの掌編からなるシニカル&ファンタジックな作品である。】」トワイライトゾーン 超次元の体験 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【今作は、秀逸な設定と展開がナカナカな4つの掌編からなるシニカル&ファンタジックな作品である。】
<Caution!内容に触れています。>
1.レイシストの男が、散々な目に遭うお話。
・バーで、昇進を越された男が、黒人蔑視などレイシスト発言を連発している。
店を出ると、男はナチスに追われるユダヤ人になっており、銃撃を受けつつ更に逃げると、今度は黒人とみなされてKKKに追われる事になる。そしてラストはバーで一緒に飲んでいた友人二人に助けを求めるも、ナチスの用意した貨物列車に乗っていて、何処かに(多分、強制収容所)に運ばれて行くのである。
2.老人になっても、若くフレッシュな気持ちでいる事の大切さを描いたお話。
・或る老人ホームで、一人だけしょぼくれている老人がいる。他の老人たちは楽しそうに缶蹴り、カクレンボをしたりしている。
すると、彼らは子供の姿になっており、ショボクレタ老人もその仲間に入りたい!と願うお話。ファンタジックで良いね。
3.怪物の何でも思い通りにする能力がある子供アンソニーの家に行ったヘレン・フォーリーの物語。
・ヘレン・フォーリーは、車をバックさせている時に自転車に乗ったアンソニーとぶつかってしまう。ヘレンはアンソニーの家に行くが、皆、何処かアンソニーに気を使い、愛想笑いを浮かべている。徐々に彼らがアンソニーの家族ではなく、両親は大変な目に遭いおらず、姉サラは、口が無い。そして彼に逆らった女の子はアニメの世界に入れられてしまう。だが、それはアンソニーの寂しい心が惹き起こした事であり、ヘレンは優しくアンソニーに”もう、悪戯は駄目よ!”と注意すると、彼は大人しく頷くのであった。
4.ジョン・バレンタインの飛行機の中で見た事。
・ジョン・バレンタインは飛行機嫌いのコンピュータ研究者。嫌々、飛行機に乗っているが嵐に遭い、彼は飛行機の翼の上に緑の怪物を見てパニックになり、拳銃でその怪物を撃とうとして、飛行機のガラスを割り緊急着陸。だが、整備士が飛行機のエンジンを調べると、何者かに請わされていた事を発見するのである。つまりは、ジョン・バレンタインが拳銃で窓を割らなかったら、大事故になっていたというお話。
<今作は、秀逸な設定と展開がナカナカな4つの掌編からなるシニカル&ファンタジックな作品である。>
「ウルトラQ」や「ウルトラマン」よりも前に放送されていた「ミステリー・ゾーン」は、白黒のSFアンソロジーで日本のTVにはないセンスで、今70歳以上の世代は結構見てましたよ。その原題が「トワイライト・ゾーン」で本作はそれをスピルバーグ等が映画化したものです。

