劇場公開日 1970年9月25日

「「トラ トラ トラ!」を観て・・」トラ・トラ・トラ! Ryoichiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「トラ トラ トラ!」を観て・・

2015年11月9日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

戦後25年の1970年に公開された日米合作の戦争映画。巨費の120億円をかけて真珠湾攻撃を再現している。当時の国家の上層部がなぜ戦争に至ったか、歴史的事実に基づいて忠実に再現し、CGがまだ無い戦闘シーンなどは迫力の映像となっている。
外交交渉で戦争を回避しようとした近衛文麿首相、アメリカへの攻撃を進言した東条英機陸軍大臣、山本五十六司令長官が何を語ったかなど、丁寧に映像にしている。
ハル国務長官がいわゆるハル・ノートを突き付けて日本が開戦に至った訳だが、決して侵略戦争では無かったと断言できる。
ハル・ノートは、日独伊三国同盟の破棄、日本の中国大陸からの撤退、日本への石油の輸出の禁止などが一方的に要求されていて、到底承服できるものでは無かった。
真珠湾攻撃の戦闘シーンはゼロ戦の超低空飛行による艦隊の攻撃など迫力がある。しかし、太平洋を航行する南雲中将の空母「赤城」がなぜ第二次攻撃をせず反転したのかなど未だに謎である。
皮肉にも太平洋戦争の行く末は、山本長官の危惧する通りとなる・・
映画は1970年度アカデミー賞を受賞。

Ryoichi