「デーンデッデッデ!デーン!」ドラグネット 正義一直線 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
デーンデッデッデ!デーン!
同名ラジオ&テレビドラマの映画化、だそうです。
脚本に主演も務めるダン・エイクロイド。
気分が乗ってストーリーを最後まで書いちゃったので、ネタバレ注意ですよ。
【ストーリー】
ロサンゼルス市警きってのクソマジメ刑事ジョー(ダン・エイクロイド)は、このところ町を跋扈し荒らしまわる犯罪組織P.A.G.A.N(ペイガン)の摘発に気炎をあげていた。
相棒として配属されたのが、ジョーの正反対の気質の若いおバカ刑事ペップ(トム・ハンクス)。
おバカ刑事ペップ!
ジョーは無表情で上層部に抗議するも聞きいれてもらえず、やむなく無表情におバカ刑事ペップとバディを組んで捜査をすすめる。
P.A.G.A.Nは市内でポルノ雑誌『ベイト』を窃盗し、
神にささげるあやしい儀式をおこなう。
マスクで顔を隠した秘密組織のボスにあやうく生贄にされかけた美女「処女のコニー・スワイル」を保護する彼ら。
だがP.A.G.A.Nの動きが早く、翌朝現場をおとずれると、全ての証拠が消されていた。
失態として処理され、ギャノン署長と、次の市長の座をねらう警察長官カークパトリックから、二人は捜査を外されてしまう。
ペップが執念の捜査でP.A.G.A.Nが盗んだとされる毒ガスのありかに踏み込むも、そこはただのミルク工場だった。
ジョーは祖母の誕生日パーティにペップと処女のコニー・スワイルをまねく。
そこでコニーは、あのポルノ雑誌の編集長ジョナサン・ワーリー、そしてギャノンとカークパトリックを見つける。
ジョーがワーリーを捕まえようとするが、なんとカークパトリックがそれを邪魔し、ついにはジョーの刑事としての職務権限を解いてしまう。
P.A.G.A.Nは、カークパトリックが市長選挙を有利に進めるための、私的な組織だったのだ。
さらに、謹慎を命じられたジョーと処女のコニー・スワイルが何者かに拉致され、姿を消す。
ペップはSWATをひきいてジョーを救出するが、コニーがカークパトリックにさらわれてしまう。
だが、二人は空港でカークパトリックが搭乗する機に追いつき、ついに逮捕せしめた。
複数の罪により、カークパトリックは「チノ(地名)の男性矯正施設で99年の刑×43回」の判決をうける。
すべてを終え、最強のコンビとなったジョーとペップ。
裁判所を出たジョーの、処女のコニー・スワイルと週末を過ごしたという言葉。
ペップがおどろいて追求すると、ジョーはおそるべき真実を告げた。
「もう処女ではない」
デーンデッデッデ!
デーンデッデッデ!
デーン!
これを見たの、まだ中高生だったと思います。
まーおバカでハチャメチャ(懐かしい単語)で、しゃべることいちいちお下品で、阿呆ざかりの自分にとっては最高の一作でした。
でも、何回見ても、ジョーがトム・ハンクスに見えてくるから困るんです。
もちろんペップもトム・ハンクスなんですけど、知ってるかぎりほぼ一番若いバージョンの上、その後の役者人生でもあんまり活かされなかったおポンチキャラなので、しかつめらしいジョーの方が、よほどフォレスト・ガンプっぽいというか。
二人、同系統の顔に見えるんですよね。
ちなみにドラグネット(Dragnet)は、「地引き網」のことだそう。
あ、ドラッグ(引っぱる)-ネット(網)かあ……(アハ体験)。
めちゃくちゃな捜査方法にかけているのか、それともローラー作戦的なデカ用語なのか。
数多の洋画をくぐりぬけた映画猛者の諸兄ならば、パッケージの駄作臭でお判りになると思いますが、正直傑作を期待して見ればまちがいなく裏切られる作品です。
ですが、まちがいなくケッサクではあります。
YouTubeで検索すれば、公式なのにゆっるーいテーマ曲のPVが見られますので、ちょっと眺めてみて、興味がわいたら、ひまつぶしにどうぞ、
ダン・エイクロイドのしかつめらしい演技と劇伴音楽でおどろおどろしい空気を作ってはトム・ハンクスが壊す、お笑いのセンスが合えばなかなかに楽しいバディ物のコメディ映画ですよ。