劇場公開日 1991年6月8日

「彼の詩に対する理解がイマイチで、私は勉強が必要だ。」ドアーズ(1991) Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5彼の詩に対する理解がイマイチで、私は勉強が必要だ。

2023年6月22日
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鑑賞方法:VOD

ドアーズ、特にジム・モリソンは私の大好きな歌手だ。なぜかというと歌詞がよく、人間が複雑だから。でも、好きなのはここ10年の話。

高校時代か大学時代の私の部屋には彼の上半身裸体の等身大に近いポスターが飾ってあった。この映画で、女性カメラマンがジムの全てにシャッターを切ったが、その中の一枚のポ
スターが、私の持っていたのと同じであった、70年前後はネットなく、日本のマスゴミ、プロモーターはハレンチで、正統派じゃない彼に、それほど興味がなかったのではないか。Light My Fire はよく聞いたが。

ジムは71年に他界したが、UCLAをやめて、レイと1965年にドアーズをスタートしてから、活動期間はかなり短い。彼らの最初のヒット曲(Light My Fire-ロビーが作詞作曲)でアルバム(The doors)としてリリースされたのが1967年だから.....活動は短すぎた。しかし、この間、彼は世界的な研究材料になったと思う。つまり、詩人として、また、彼の精神状態、突然の死、セックス・シンボル、ファッション、容姿などなど、マスコミが挙ってとりあげ、彼の死まで疑われた。公式の死因は心不全だが、解剖はフランスの法律で義務付けされていなかったためでもある。

このバイオピックには退屈してしまった。私はジムモリソンの伝記、ビデオバイオグラフィー、彼の父親や妹や本人やバンドメンバーのインタビュー、コンサート、テレビ・ショーなどかなりのものを観ている。コンサートに行ったことがないだけである。だから、バイオピックには新鮮さを全く感じなかった。それに、主役が全くジムに似ていないのである。態度が特に似ていない。しかし、監督の采配だと思うが、ジムの破壊的な行動と、アルコール(麻薬)を飲みすぎ依存しすぎた時、人間が変わって、モンスターになるところがよく描かれていると思う???死と隣り合わせで生きていて、心の葛藤が多く、両親、特に父親からの愛情を受けなかった?(感じ取れなかった?)のも、ジムを苦しめていた。それがよくわかり、彼の目線で描いている。バンドメンバーもジムの暴走に呆れていて、あるインタビューでメンバーの一人が言っていたが、挙動不審のジムの動きを見ながらステージで演奏をしていたと。

ジムは純粋であり彼の求めている音楽と三人の成功したいプロの音楽家の考えには隔たりがありすぎたね。それが『1967年のエド・サリバンショー』ではっきりわかる。このCBSのショーは長く続いた有名なショーで、LIveである。エルビスもビートルズもストーンズもこのショーに出演してますます有名になった。当時ネットワークで使えない言葉があり、ショーのディレクターか誰かが、言葉をかえろと。それはHigher(麻薬を使ってハイになる意味) ,で、Girl, We couldn't get much better とうたえと。キーボードのレイはストーンズもこのショーのため言葉を変えて歌ったと。ジムはレイに自分の名前を変えたらと。it's just word. 作曲したロビーも変えても変えなくてもどうでもいいという。サリバンショーで結局、ジムはHigher を使って2度叫んだ。このため、ドアーズはこのショーに再度招待されていない。エド・サリバンが『微笑みな』というが、自分たちはそういうグループではないと。ステージではロビーがギター引きながら微笑んだ。舞台裏がわかると面白いね。
これは、彼の有名なアプローチ、これこそ『かっこいい』と言える彼の一貫性のある態度で、自分はプロの音楽家より、自分の考えを貫く素晴らしさをここに見た。

ジムはセックス・シンボルにもなりたくなかったし、ヒーローにもなりたくなかった。彼は詩を読んだり書いたりすることに興味があったが、彼の詩を聴衆は聞こうとしない。light my fire をやれろ叫ぶ。

このバイオピックに何故か違和感があった。ジムが精神異常に描かれていすぎる。彼はサイコパスではない。不信感が募り、いくつか確認したくて、検索を重ねた。サンフランシスコの1968年の夜の野外コンサートはない。1968年には64回のコンサートの中、サンフランではなく、サンフォセで、『Northern California Folk-Rock Festival 1968』 というのが北カルフォルニアでのコンサートだけ。セットリストは下記である(Credit :setlist.fmより)
『Not to Touch the Earth 』は演奏していない。

Break On Through (to the Other Side)
Alabama Song (Whisky Bar)
When the Music's Over
Moonlight Drive
Light My Fire
The Unknown Soldier
The End

このバイオピックは確かに、based on a true storyとは書いていない。でも、ちょっとしらけてしまった。感謝祭のシーンでナイフが登場するシーンも作りものだと。他にもあるが完全に疲れたので観るのも書くのをやめる。(The Unauthorized Truth About Oliver Stone's 'The Doors' (2022 Update))
この映画だけを観てジムモリソンを判断しないで欲しい。

Socialjustice