「僕を忘れないでほしい」天国から来たチャンピオン あっさり醤油ラーメンが好きさんの映画レビュー(感想・評価)
僕を忘れないでほしい
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「僕を忘れないでほしい。僕の瞳には人と違う何かがあるって言ったね。多分(アメリカン)フットボールの選手だろうけど、若い男がそのうち君に親し気に話しかけるかもしれない。そしたら変な奴だなんて頭から決めつけないで一応話し相手になってやってくれないか。ポジションはクォーターバックかもしれない・・・。」
ファンズワースとしての命が尽きようとしていることを悟ったジョーのこの言葉が、彼がトム・ジャレットに入れ替わったことをベティに気づかせます。
「あなた・・・クォーターバックね?」
ロマンチックすぎるラストシーンです。
せっかくラムズがスーパーボウルチャンピオンになったのに、ついさっきまで喜びを分かち合っていたジョーが彼自身の記憶をすっかりなくしてしまったことに気づいた時のマックスには気の毒で胸が痛みました。間違いで亡くなったんだからジョーとして生かしてあげる訳にはいかなかったのでしょうか。
40年以上前にリアルタイムで観ており、トムがテナーサックスを上手に吹いたことで、テナーサックスを吹くのが好きだけど下手なジョーではないとマックスが気付いたと記憶していましたが、カットなのかそのシーンはありませんでした。名シーンなのに残念です。
俺たちに明日はない(原題:ボニー&クライド)などで有名なウォーレン・ビーティですが、今作は監督・脚本・主演を兼ねた彼の渾身の傑作であり、代表作の一つと言っていいと思います。
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