デイジー・ミラーのレビュー・感想・評価
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冷徹な美少女
冷徹で気まぐれな美少女デイジー・ミラーに翻弄される男(たち)。ヘンリー・ジェイムズらしい皮肉に満ちたほろ苦いお話。
肉体関係のある男がいかにもいそうに思える半面、セックスに興味がないかのように超然としているデイジー。そんなアンビバレントな(私のイメージする)デイジー・ミラー像に、肉感的でありながらあまりセクシーでないシビル・シェパードがそれなりにハマっていたと思いました。
無邪気な女には気をつけろ
ヨーロッパを旅行中のアメリカ人女性(シビル・シェパード)に恋をしたヨーロッパの男性、無邪気な奔放さで翻弄される。
恋をしてしまった男は逃れられないのかな。
大雑把に見える アメリカ女性
ヨーロッパ社交界で 自我を押し通す 若いアメリカ女性の物語
彼女が二股交際をする、イタリア、アメリカ男性が あまり魅力的ではないので、話は新大陸と旧大陸の価値観の違いの問題に、クローズアップされる
そして ほとんどがアメリカ俳優なので、やや大味な感じがする
デイジーと社交界の強い対比が、あまり感じられない
アメリカの映画監督も 一度、ヨーロッパを舞台にしたコスチューム物を撮りたいのだろうか?
奔放(無邪気)というより、大雑把なアメリカ女性を シェパードが好演(地?)していて、旧大陸の人々の方に 思わず肩入れしてしまった
「郷に入っては 郷に従え」という言葉を知らない、デイジーは大国的感性の持ち主でもある
(言いたい事は 判るけどね!デイジーの弟も 全く可愛げの無い、クソガキである!)
19世紀後半、アメリカが ヨーロッパと肩を並べる強国になり、文化の衝突が多発する(今の中国だね)
これを 鋭く観察し、小説にしたのが ヘンリー・ジェイムスである
彼の映画化が上手いのが、ジェームス・アイボリー監督のプロダクションで、それと比較しちゃうと、見劣りするなぁ〜
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