チャイニーズ・ゴースト・ストーリー(1987)のレビュー・感想・評価
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【”転生。そして哀しくも美しき幽霊と純朴な青年の恋。”今作は、ツィ・ハーク製作の気品ある聊斎志異奇譚である。あんな美しい霊ならば、憑りつかれてもいいっす!】
■遠い昔の中国。
幽霊が出るという噂のある、ある村の古ぼけた寺、蘭若寺。
旅の途中で雨に降られこの寺に身を寄せた書生のニン・ツァイサン(レスリー・チャン)は、そこで妖艶な美女、シッ・シウシン(ジョイ・ウォン)に出会い、怪しく思いつつも、余りの美しさに惹かれて行く。
だが、実は彼女は人間を襲う妖怪ロウロウに、悪人に殺された後に骨を抑えられ、操られた哀しき幽霊だった。
◆感想
・今から30年以上前の作品であるが、品があるのだなあ。ニン・ツァイサンを演じた、レスリー・チャンならではの、中性的な魅力に加え、妖艶な美女、シッ・シウシンを演じたジョイ・ウォンさん(初見である!)の美しさに、ビックリである。
・もうね、ワイヤーアクションをドンドン使ったシーンは、チン・シウトンならでは何だけれども、それよりもレスリー・チャンとジョイ・ウォンさん(もはや、さん付けである。キッパリ!)との甕の中でのキスシーンの幽玄さと言ったら、もう素晴らしいのである。
<今作、面白かったなあ。レスリー・チャン出演作は殆ど観たと思っていたのだが、今な作品があったとはなあ。
この作品、古き良き香港映画の香りが濃厚に漂っているのである。で、それが魅力なんだよなあ。じゃーね!>
ラブホラー・ファンタジー香港映画版‼️
香港映画が大人気だった80年代の日本において、ジャッキー映画や「男たちの挽歌」と並ぶ最重要作品だと思います‼️貧乏だけど純粋な書生ニンはある古寺で美しい美女スーシンと出会う。しかし彼女の正体は、悪の妖怪が人間の精気を吸うため利用している幽霊であり、ニンは彼女を救うためゴーストバスターの道士とともに妖怪に立ち向かう・・・‼️青年と幽霊の女のラブ・ストーリーなんですけど、そこにホラー、アクション、お色気、そしてミュージカルまで、とことんエンタメ要素が盛り込まれていて、当時の香港映画界の勢いが感じられます‼️ワイヤーワークを多用したアクションシーンの数々もスゴかったし、悪の妖怪が人間を襲うシーンのカメラワークも幼心にホント怖かった‼️ラブストーリーとしても超切ないラストの展開に胸を締めつけられるんですけど、主役の二人、レスリー・チャンとジョイ・ウォンの二人がまた良かったんですよね‼️ホント思い出の作品です‼️
美しさというもの
初心でコミカルなレスリー
中国古典からの冒険ファンタジー。
借金取り立てバイト中の貧乏書生役のレスリー・チャンは当時三十路というのが信じられないくらい可愛いらしい演技で保護欲をそそる。泥々、ずぶ濡れになっての熱演。
色っぽい幽霊役の女優さんはこの映画で美脚がウケて大人気になったそうだが、少し影があって、優しい東洋風な感じがいい。(ちなみに監督の希望は中森明菜だったそう。)
道士は京劇の男優風。ベテランの安心感。
少年漫画のような色っぽい場面もあり下世話なギャグ(口臭で書生を撃退しようとするとかw)もあり、本格的なアクションもありで大いに愉しめた。
アクションコメディ妖怪ラブストーリー
偉大なりツイ・ハーク
レスリー・チャンの名前が広く知れ渡るきっかけになったのはどの作品だろうか。もちろん「男たちの挽歌」での活躍も忘れてはならないが、多くの女性ファンはむしろこの「チャイニーズゴーストストーリー」のシリーズで獲得されたのではなかろうか。「男たちの」を熱心に観に行く女性の観客はちょっと想像しにくい。
そして、日本において中華圏の女優の名前が一般に知られたのは、この作品のジョイ・ウォンが嚆矢であろう。確かに、現代的なプロポーションのスタイルと東洋的でありながら快活でセクシーなルックスは今見ても納得できる。
「男たちの」と「チャイニーズ」。この二つのシリーズをほぼ同時期に製作したのはツイ・ハークである。それまでの香港映画の娯楽性の上に現代的なスタイルを乗せることに成功した彼の業績は、今世紀に入っても影響を受けている作品が次々と生み出されることから、とてつもなく大きいと言える。
このツイ・ハークについて書かれた本がないか、今度調べて読んでみよう。
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