小さな泥棒のレビュー・感想・評価
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少女の痛々しさが心にしみて
フランソワ・トリフォー原作ということで、同監督の「大人は判ってくれない」の少女版とも言われているそうです。16歳の多感な不良少女をシャルロット・ゲンズブールが好演しています。
ちょっと眩しそうな目線と半開きのお口が印象的で、その行動は繊細さと大胆さを合わせ待ち、歳幅のある二人の男性に身体を委ねたり、盗みや脱走を繰り返していきます。大人目線で観ると、「これで正道にいくかと思いきや、どうしてまたするりと逃げるの?」と穏やかではいられません。とはいえ、捉えどころのない薄幸少女の魅力を最大限魅せている作品としての価値は大いにあります。
少女はいつかは小さな泥棒でなくなり、ぬくもりを手にした大人の女性に変わるかもしれない。それは母になった時。。そんな希望を残してくれるラストでした。
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