「復讐譚ではなく、子供探し」ダブル・ジョパディー よしさんの映画レビュー(感想・評価)
復讐譚ではなく、子供探し
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謂れの無い夫殺しで服役した主人公が、夫が生存していることを知ってしまい、子供を取り返す為に奮闘する物語。
トミー・リー・ジョーンズが脇を固めるサスペンス。
一事不再理を意味する「ダブル・ジョパディー」が題名の本作。刑務所で房仲間よりそれを示唆され、身体を鍛える主人公。復讐譚としての期待が高まる序盤の展開。
しかし、その後の展開は中途半端。焦点は「子供を取り戻すこと」になり、復讐譚は影を潜めます。
考えてみたら、実母が実父を殺してしまえば子供を取り返せるはずもなく、子供がいる時点で復讐譚は影を潜めるしかないのでしょうね。
と言いますか、父親が子供を引き取った時点で、この父親の犯行計画は破綻しているようにも感じられ、基本設定自体の問題のようにも思えます。
子供の年齢をもう少し低くして、養子縁組で引き取るような設定にしたら、説得力が上がったように思います。そして最初から、「子供探し」のストーリーに徹底すれば、「中途半端」を感じなくて済んだかもしれませんね。
逆に、子供の存在をなくして、題名に合わせて「復讐譚」に全振りしてバイオレンスアクションにするか・・・何れにせよ、「中途半端」を感じた残念な作品でした。
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