たそがれの女心のレビュー・感想・評価
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ふたつのハートのイヤリング ♡♡
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1953年 フランス/イタリア映画
子供もいなくて、中年になっても美しくて
まだ娘気分が抜けていないような伯爵夫人ルイーズ(ダリュー)
鼻歌まじりで?宝石チェックをして
散財の穴埋めに、結婚式翌日の夫からのプレゼントを
手放すことにしてしまう
(いくらなんでも… )
この軽んじたイヤリングと行動が後に重くのしかかってくる
そして夫も振り回される
社交界の華だが
トロフィーワイフのような存在にも見える
夫も度量の大きい、理解あるつれあいを演じていたが
だんだん疲れ、苦しみ始める
宝石は彼の愛の証のように思えた
饒舌だが軍人の彼には愛の言葉は上手く語れない
(でもシュバリエは声のいいひとだった)
この時代の上流階級の流儀はどういうものなのだろう
デ・シーカの演じる男爵もなかなか魅力的だった
直球勝負で移り気な女心をがっちりつかむ
イタリア男としては本望かもしれないが
軍人夫の傷心やメンツも思いやられ
ルイーズの軽はずみな行動も知ったりして
虚無の表情を浮かべたりする
オフュルス映画のダリューは格別に美しくて
ずっと見ていたい、とも思うが
この映画では男たちの心情の方に目がいった
ベル・エポックの恋模様
ルイーズの甘やかな女心も終わる宿命に
男爵のさりげない「美しいよ」のひと言に
ほろりとさせられる
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