「第一級のラブストーリーで、実に感動的な物語だ。」打撃王 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)
第一級のラブストーリーで、実に感動的な物語だ。
ニューヨーク・ヤンキースで、2130連続試合出場など大活躍するが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)のため、37歳で亡くなった、「史上最高の一塁手」ルー・ゲーリッグを描く伝記映画。
闘病中の少年の為にワールドシリーズ(WS)で本塁打を打つ話、初のWS直後に結婚した話(実際の結婚は、1933年)、医師の告知(実際は、より楽観的に伝えた)など、事実とは異なる点が、複数含まれている。
2時間強(128分)で、たくさん詰め込み過ぎとか、大甘で客観性に欠けていて、感傷的過ぎると思う人もいるかも。野球映画というよりも、野球に生きた人間の模範的な物語ではある。
しかし、本作は、母と妻に愛され、誰からも愛された、勤勉で控えめな男を描く一代記だ。第一級のラブストーリーだし、繊細な優しさと、雄弁で明確な物語性を持った、実に素晴らしい感動的な物語だと思う。
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