「恒例のエンディングで終了」タイトロープ はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)
恒例のエンディングで終了
バツイチのイーストウッド。刑事の仕事してても子供二人を養育してる。パパ大好き感が子供から出ていて良かった。現実は大変だろうけど、悪い人をやっつける仕事してるんだし、緊張感を和らげる意味でも癒されて有難いよ。きっとイーストウッドはそう思ってる。
風俗で働く女性の連続殺人が主なので、イーストウッドの熱烈なファンじゃないと女性は観ずらい映画かと思います。どんな世界なのか観てみたい人、または、魅惑に負けず? 健全に生きたい人にはいいかと思う。
音楽ほとんどなしで進む。悪く言えば淡々としがちだけど、ムード出したりして観る側を無理矢理引き付けようとしない演出は個人的には好き。
後半までアクション・シーンはありませんが、次々と死ぬので退屈まではしなかった。もう少し印象に残る場面があったらなぁ。
なぜイーストウッドは狙われるのか気にしながら観てましたが、自分がエッチしなくてもいいのに。妻と別れて寂しいからか、誘惑に負けたのか、捜査のためか・・・。
私にとってイーストウッドは「ダーティ・ハリー」のイメージが強い。そこで私は投げやり?適当?吐き捨てるように言う皮肉たっぷりな「興味ねえよセリフ」が大好きなので、気に入ったセリフをピックアップしたくなりました。
・娼婦が殺され
「何故、夜中まで生かしておいたんですかね?」
「殺す前に3時間一緒に居たかったんだろ」
・恋人から訊かれ
「奥さんは何故(子供を)連れて出なかったの?」
「全部断ち切りたかったんだろ」
思ったよりハリー節は少ない。当然だ、違う映画なんだから。
後半は暗い場面が多く、墓場を走ったり、ホラー的なノリでしたね。
風船が飛んでったとき爆発すると思ったし、雷が犯人に落ちて終了か?とも思ったけど大外れでした(苦笑)
そんな具合に「ん、何かありそうだぞ」というシーンがさりげなく結構あり悪くはなかったです。
この頃のイーストウッドの映画はエンディングがあっさりしてて、殺して解決したら「後始末?こうなった経緯を説明しろって?そんなの知ったことあるか!」という気持ちを態度だけで語り、後ろを振り向かず無言で去っていく。。。この終わり方がたまらない^^
なんか「ダーティハリー」として使うには今一つだから、別タイトルで発表しよう。ミュージシャンが大ヒットした曲と似たノリの曲を作って欲しいとレコード会社から依頼されるケースと似たものを感じた。大ヒット映画から生まれた副産物。「ガントレット」なんかも同じような位置付けとして私は捉えています。