劇場公開日 2020年8月21日

第三の男のレビュー・感想・評価

全50件中、1~20件目を表示

5.0人類の宝物のような映画

2025年12月11日
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物語の内容としては、わりかし普通のミステリーではないかと思う。このようなミステリー映画はいっぱいあるのであって、特別だと思わない。しかし、この映画は特別だ。何か・・映画から伝わってくる雰囲気。・・・それは音楽の影響ばかりでもない。オーソンウェルズという俳優の影響ばかりでもない。写真の面白さばかりからくるものでもない。戦後というテーマだけからくるものでもなければ、奇妙な三角関係からだけから醸し出されているものでもない。・・映画全体に漂うこの独特の雰囲気が、この映画の面白さのほぼすべてではないかと思う。とにかく映画監督の価値というものは、その人独自の雰囲気を生み出すということだと思うんですよ。これはそういう意味でとても価値ある作品でしょう。

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KIDOLOHKEN

4.5超えられない名作、残り続ける名作

2025年10月10日
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戦後の混乱の残るウィーン
その影を見つめながら観賞する。
ストーリーを結末を知っていても唸る
次世代の誰も近寄れない凄さがある。

監督のキャロル・リードもあるけれど
やはりオーソン・ウェルズでしょうね。

全ては彼の存在
生かされた謎

影をうまく使った演出
それに応える立ち振る舞い
光を隠しながら生きる存在
上手いなって思う。

ラストショットのシーン
ここも超えられない。

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星組

4.5「下に見える小さな点が死んだら何か変わるか?」

2025年8月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

戦後ウィーンを舞台にした本作は、サスペンス映画の枠を超えて「正義と愛の代償」「神なき世界の倫理の揺らぎ」を描いた傑作だと思います。

物語は、親友ハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)が死んだと聞きつけてやってきた作家ホリーが、真相を追ううちに、戦後の混乱の中でペニシリンを薄めて闇市場で売り、子供たちを苦しめる犯罪に関与していたことを知る、という筋立てです。友情を守るか、正義を取るか。ホリーは最終的に正義を選びますが、それは幸福や救済にはつながらず、愛する女性アンナには拒絶され、孤独だけが残ります。

映像面では、強烈に傾いた構図(ダッチアングル)、光と影を駆使した演出、そして猫や犬、鳥といった動物のモチーフが印象的です。特にハリーが初めて姿を現す場面の光に照らされた笑顔、下水道の隙間から伸びる手、そしてラストの一本道でアンナがホリーを無視して歩き去る長回しは、映画史に残る強烈なショットとして記憶に刻まれます。

この映画が伝えているのは「正義を選べばすべてが解決する」という単純な話ではありません。正義を選ぶことは必ず何かを捨てることを意味し、そこには代償と孤独が伴うのです。戦前のように善悪が明快だった時代は終わり、戦後は神の不在のもとで、倫理が相対化された灰色の世界が広がっている。その中で人々がどのように選び、何を失うのかを鋭く描き出した作品だと思います。

・正義を選ぶ者は孤独になる(ホリー)。
・愛を選ぶ者は共犯になる(アンナ)。
・利益を選ぶ者は破滅する(ハリー)。

戦後ヨーロッパの孤独、倫理の曖昧さをここまで見事に表現した映画は稀有であり、今見ても深い余韻を残す名作だと思います。

鑑賞方法: Blu-ray (4Kリマスター)

評価: 94点

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neonrg

4.0いい映画はいつまで経ってもいい

2025年5月16日
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鑑賞方法:VOD

70年以上も前のあまりにも有名な映画です。
曲も有名でやっぱりいい映画はいつまで経ってもいい映画です。
脚本がしっかりしているので見応え十分で
カメラ割りやアップの使い方なども素晴らしく
セリフも流れるようにたたみかけるようなところも素晴らしい。
謎の男オーソン・ウェルズが出てくるシーンは
カッコいいですよね。
古くても今でも全然通用する映画ですね。

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tom

3.5友人がどうして亡くなったかを調査していく展開

2025年3月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

お馴染みのテーマ曲でスタート。イギリス映画ながら舞台はウイーン。

ジョゼフコットン扮する作家ホリーマーチンスがウイーンの友人を訪ねたら交通事故で亡くなっていた。友人がどうして亡くなったかを調査していく展開だね。それにしても子供に騒がれて疑われるなんてかなわんね。本編は不思議な結末だったんだけど、今度ウイーンへ行くから見直してみたが、ホテルザッハーもカフェモーツァルトもわずかしか出てなかったね。でも下水道施設が巨大でびっくりだったな。

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重

5.0古今東西、全ての映画作品における不動のダントツNo1

2025年1月6日
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ストーリー展開、演出、撮影、音楽、役者、名場面、およそ映画に関するあらゆる要素が全て満点という奇跡の「完璧映画」です。

闇夜に浮かぶハリー・ライムの不敵な笑顔

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越後屋

4.0【”君はハリー・ライムのテーマを聴いた事が有るか!そして、複雑な三角関係と友情の果て。”戦争の光と影を、モノクロームの陰影を鮮やかに活かして撮ったサスペンス・ノワールの逸品。】

2024年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

<Caution!内容に触れています。>

ー ご存じの通り、第三の男のツィター演奏によるメインテーマはハリー・ライムのテーマとも呼ばれている。そして、1949年公開のこの映画のテーマソングは、多くの人に愛されている。
  だが、内容は軽やかなテーマソングとは逆に、サスペンスミステリーであり、映画としてはモノクロームの光と影、特に夜の壁面に映る人影の使い方や、オーソン・ウェルズが演じるトラックにはねられ死んだ筈のハリー・ライムが自分が呼び寄せたアメリカ人作家の友人ホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン)に、夜、暗闇の中から顔を表し、ニヤリと笑うシーンは絶品である。
  今作では、序盤、中盤とハリー・ライムの恋人で、オーストリアのパスポートを偽造していたアンナに、淡い恋心を抱くホリー・マーチンスの姿が、ラストに効いているのも良い。
  更に、彼の身代わりとなり墓に収められていた行方不明になっていた粗悪品のペニシリンで一儲けしていたクルツ男爵やポペスコと同じ”ジョセフ・ハービン”の姿が見つかり、彼が粗悪品のペニシリンを一瓶70ポンドで売っていたために多くの人が犠牲になった事実を知ったホリー・マーチンスが、観覧車でハリー・ライムと会い、彼が戦争のために非情なる男に変わってしまった事を知るシーンも、印象的である。
  そして、ホリー・マーチンスが警察と共にオーストリア、ウイーンの地下下水道でハリー・ライムを追うチェイスシーンも、見応えがある。
  警察に撃たれ、地上に出ようとするも鉄の格子が開かずに指だけ藻掻くように動かすシーンのショットも見事であり、その彼を見つけたホリー・マーチンスに向かい頷くハリー・ライムの表情と、鳴り響く銃声だけを流す手法も、コレマタ見事である。ー

<そして、空港に送って貰う途中だったホリー・マーチンスが、オーストリアのパスポートを偽造していたアンナがウイーンから去る姿を見て車を降りて待つも、アンナは彼の事を一顧だにせずに、真っ直ぐに枯れ葉舞う一本道を歩み去るラストシーンも見事である作品である。
 今作は、サスペンスミステリーでありながらも、ホリー・マーチンスとハリー・ライムの友情や、恋人を失いつつも気丈に振る舞うアンナの姿が品性高く描かれた逸品なのである。>

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NOBU

4.0あのBGMが印象的で、中身も面白かった。

2024年5月3日
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怖い

単純

『第三の男』鑑賞。

*主演*
ジョセフ・コットン

*感想*
売れない作家ホリーが、親友ハリーが死亡したと知らされ、ホリーが独自に調査するサスペンス。

ホリーは調査する中で、親友ハリーの秘密、親友の死を見届けた男二人と謎の第三者、食い違う証言など、いくつもの謎が散らばっています。

光と影の使い方が絶秒で、あのBGMが印象的。どこかで聴いた事がある。
何かのテレビCMで流れたような…?

僕の予想を裏切る形で終わったので、少しビックリしました。
あのBGMが印象的で、中身も面白かったです。(⁠^⁠^⁠)

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ひろっぴ

5.0闇に浮かぶオーソン・ウェルズの横顔

2024年3月6日
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鑑賞方法:VOD

確か、初見は中学生時代。
有名なラストシーンと共に、鮮烈に記憶に残っていたのが、闇に浮かぶオーソン・ウェルズの横顔だった。
当時は、背伸びをして、正月の深夜などに放送されるいわゆる名画を、眠い目をこすりながら観ていた。身近に名画座もなかったし、テレビも録画できるような時代じゃなかった。
でも、そうやって観た映画たちは、どこかしら、今も強い印象を残している。

改めて鑑賞して、こんなに闇がしっかりと描かれているとは思わなかった。というより、制作された当時は、実際に闇が深かったのだろう。そのおかげで、光とそれによってもたらされ陰影が、グッとドラマチックさを高めている。特に、追いつ追われつするシーンで、大きく伸びた影も同時に走るところなんか、しびれるくらいカッコいい。

中学生の頃には気がつかなかった、連合国軍それぞれの思惑、闇市場の功罪、割りを食う立場の人々、アメリカに対するヨーロッパのプライド、男女の割り切れない恋愛感情といったこの映画のテーマに関わる部分にも目がいくが、やはりそれを全体的にはサスペンスとしてまとめ上げ、映像と音楽との魅力で惹きつけるというところが、この映画が名作だと言われる所以だとつくづく思った。
これが、サブスクで観られることの有り難さ。
感謝。

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sow_miya

5.0ジョゼフ・コットンを追いつめた少年

2023年6月13日
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悲しい

怖い

興奮

この作品は普遍的なラブストーリーですね。悪に染まった男ハリー・ライムと、そうと知りながら愛さずにはいられない女アンナ、何とかして彼を救いたい親友ホリー・・・この危うい三角関係を、世界的に有名な光と影のモノクロ映像、ツィターによるテーマ音楽で魅力的に彩った名作です‼️夜、窓から洩れた光が隠れたハリー・ライムの顔を照らしだす場面、ウィーンの大観覧車、下水道を舞台にした追っかけ、アンナがホリーに目もくれず枯れた並木道を立ち去っていく有名なラストシーンまで、すべての場面が工夫されてるというか、鑑賞する毎に新たな魅力を発見できますよね‼️そしてオーソン・ウェルズによる "鳩時計''は周りの友人へのウンチクとして何回使わせてもらったか分かりません‼️でも私が一番印象的だったのはボールを拾いに登場する子供‼️ジョゼフ・コットンを「人殺し!人殺し!」と追いかけていくその不気味さは、初見以来30年以上、脳裏に焼き付いて離れません‼️

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活動写真愛好家

4.0オーソン・ウェルズ登場のシーンにハッとする。ハリーとホリーが裏表と...

2023年3月5日
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鑑賞方法:VOD

オーソン・ウェルズ登場のシーンにハッとする。ハリーとホリーが裏表となる画面構成がよい。

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ouosou

4.0名作を見る

2023年2月6日
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作品は知ってるけれど、なぜか触手が伸びずにいたのですが、これは面白いから。と、勧めてくれたので見ることに。

音楽があまりにも有名ですが、ストーリーも展開も良くて、観て正解でした。

流石グレアム・グリーンが映画のために書き下ろした作品なだけあって、非常に優れたフイルムノアールであり、ミステリーです。小説だけ読むと、なんとも物足りない感じがあるので、まず、映画を見ることをお勧めします。いや、映画だけでもいいかも笑

一途な友情や愛情への忠誠心のように見える部分もあるのですが、私的にはファムファタールだとも思えました。

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Amitayus

4.0さすが名作!じっくり見て納得。

2023年1月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

知的

聞き覚えのある音楽で始まり、ストーリーにも引き込まれ、最後は一途な愛を貫いた女性の歩く姿にしびれた。

怖い場面もその音色で和らぎ、ドキドキする場面ではそんな情景を奏でるツィターという楽器による全編の音楽もよかった。

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ほんのり

4.0歴史背景を感じさせる名作。

2022年5月23日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

知的

内容は第二次世界大戦後の各国分割統治下にあるドイツ🇩🇪の中で起こる第三の男について。往年の名作と云われる作品だけに冒頭の20分は引き付けられました。三角関係の絡れから逃れられ無いお互いの姿は、眼に見え無い呪いの様にも映り1945年当時の男女関係の理想とする所が見え隠れして面白かったです。好きな台詞は『新作は第三の男です。』丁度ミッドポイントにもなる作家によるインタビュー場面はハッキリしていてすきです。映画の最初と最後で墓に土をかけるシーンではアンナの死を受け入れる思いが切なく我が強い当時の女性像の一端を見た様な揺り戻しの変化が楽しかった。名場面では下水道を逃げるハリーが広い下水部屋につき其々の穴から声や音がして自分を脅かす当時のドイツが抽象的に表現され迷う姿が国を無くした民族の行末を暗示させる上手い表現でした。ホリーに自分の最後を希望するシーンの名演技は圧巻で、ホリーをこの街に呼び戻した目的が、そうであるかの様に思われ逆光で帰ってくるホリーは人の心を無くしてハリーと一体になった様に感じた。何か失くすと言うことは何か得る事を痛い程感じさせる苦い大人の我儘な作品。

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コバヤシマル

5.0第二次世界大戦が生んだ唯一の産物

Kさん
2022年3月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

言わずと知れたサスペンス映画の金字塔である本作は、今や神格化し、このタイトルを聞いただけで誰もがひれ伏してしまう。

そのため、あまりに期待し過ぎて楽しめなかったという人もいるかもしれない(私はそんなことはなかったけれど)。

何故この「第三の男」がすばらしいのかを書き出してみると・・・
・戦後の退廃したウィーンを舞台にし、リアルタイムで行われていた闇市や密売を描いたという点
・占領地区が細かく分類されていたという時代背景で進行する上質のサスペンス
・音楽は民族楽器であったチターのみを全編通して使用し、それがすばらしい効果を上げている
・脚本を文豪のグレアム・グリーン、監督を全盛期のキャロル・リードが務めている
・ジョセフ・コットンとオーソン・ウェルズという実生活でも親交があった二大俳優演じる渋い、魅力的すぎるキャラクターたち

ぐらいだろうか。

三流の西部劇作家マーティンズ(コットン)は親友のハリー(ウェルズ)を頼ってアメリカからウィーンへとやって来る。
しかし、ハリーの住むアパートへ着くと管理人から彼は死んだと聞かされる。
ここから物語が始まるわけだが、僅かに傾いたカメラは不気味さを醸し出しており、斬新な映画的手法として成立している。

ハリーは聞くところによると事故死したようだが、不審な点が多く、納得のいかないマーティンズは独自に真相を突き止めようと捜査を始める。
タイトルの「第三の男」とはこの事故に関わった人物の事で、皆ハリーの顔見知りだったのだが、アパートの管理人の証言によって存在が明らかになった"第三者の男"を指している。

中盤まではこの謎に包まれた"第三の男"探しと、ハリーの恋人で舞台女優のアンナ(アリダ・ヴァリ)とのロマンスに費やされている。

しかし、そこから全てが覆される。
あえて記さないでおくが、後半からぐっと強くなるウィーンの荒廃感は記録映像のようだ。
すばらしい名シーンの数々は俳優の完璧な演技、ロバート・クラスカーによる"影"のコントラストが際立つカメラワーク、グレアム・グリーンのユーモアを織り交ぜた脚本に支えられ、色褪せるどころか現代に生きる我々をも驚かせてくれる。

テーマも多く潜んでおり、表面上では悪は罰せられるべきという単純なものだが、人間の二面性、冷静な残虐さ、さらには女の性(さが)にまで触れているように感じた。

ラストはグリーンの小説と異なるが、多くの人が賞賛する通り、最高の幕切れだろう。

「ハリー・ライムのテーマ」を演奏するチターの弦にタイトルが映るファースト・シーンから、名高い一本道のエンディングまでの105分間は完成された芸術であり、戦後間もないという時代背景も手伝って"映画史上最高"のタイトルが最も良く似合う名作となった。

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K

4.0500年の民主主義が生んだのは鳩時計だ

2022年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「イタリアでは、ボルジアの下での30年間、彼らは戦争、テロ、殺人と流血の日々だったが、彼らはミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチとルネッサンスを生んだ。スイスでは、彼らは博愛精神を持ち、500年の民主主義と平和を保っていた - そして、それは何を生んだか? 鳩時計。 じゃあホリー。」
ハリーライムの台詞。
皮肉な言葉。

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HigeKobo

5.0バカ正直なホリー、何てバカげた名前なの…

2021年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この作品は隅から隅まで素晴らしい映画史上に輝く名作だ。
カサブランカのように俗な似非政治ロマンスとは大違い。
何処から論じても長い話になってしまうので、ここでは男を徹底して振りまくる女のクールさをあげたい。

主人公のホリーは卑劣な犯罪を犯した友人ハリーを、警察に引き渡す手伝いをするのだが、それに対してハリーの恋人は厳しく非難する。
「バカ正直で小利口で人畜無害のホリー、何てバカげた名前なの」
一文字違いの友人が自分の恋人を警察に売ったのだから、当然だ。しかも、この間抜けな友人は自分に惹かれて、さりげなく誘いをかけている。バカな名前の、バカな男、ホリー…すべての感情のこもった罵倒が、女のハリーへの愛情の深さを浮き彫りにする。

そしてラストシーンで、並木道の彼方から歩いてくる彼女のシーン。
ホリーは未練から道の途中でわざわざ車を降り、彼女に声を掛けて貰えるかもしれないという微かな期待を抱きつつ彼女を待つ。すべてを察した警官から「あまりみっともない真似はするなよ」と忠告されたにもかかわらず。
美しい並木の紅葉がハラハラ散るなかを彼女は歩き続け、落ち続ける落葉を彼女が踏みしめ、踏み砕きながら、ゆっくりとホリーに歩み寄ってきて、ホリーは知らぬふりをしながらタバコの煙をふかして待ち続け、すぐそばまで彼女が歩み寄ってくる…そして彼女は枯葉を踏みしめ踏み砕きながら、見向きもしないまま歩み去っていく。

どうにもならないホリーの恋心と、どうにもならなさにホロリとさせられるのは、或いは男だけかもしれない。
学生時代に憧れの女性たちと観たのに、どんな感想か聞きそびれてしまったっけ…

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徒然草枕

3.5カメラワークが不思議

2021年10月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

難しい

全編を通してヱビスビールが飲みたくなるミステリー作品。この表題の意味が暫くわからないが、中盤で判明してから物語が大きく動き出す。それにしても、ホリーやアンナの口から語られるハリーの姿と実際の彼の容貌の印象が結構違って最初は違和感あり。ラストシーンもかなり印象的。

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みな

3.0ビール飲みたくなる

2021年7月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

ずっと後回しにしてた『第3の男』観ました。
戦後はこうゆうことが頻繁に起こっていたんですねー

ハリーとホリー、20年?以来の仲でも人って変わるのね。

最初からハリーは生きてると思っていたから途中現れた時はビックリしなかったけど、ホリーは最後、友情で逃がすかと思った。ほんとに打ったのかな…

最後の終わりシーンでアンナは最後までハリーを愛していたのが分かったから切なくなった。

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yuu
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