「くすりともできないコメディ映画」大逆転(1983) 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)
くすりともできないコメディ映画
今夜(2024/12/01)観ました。
クリスマスシーズンなので、時期的にはハマる作品です。ただしコメディといえど笑えるとは限りません😑
監督のジョン・ランディスは白人男性です。
しかも黒人に対する偏見や決めつけがかなりあるようで、要所要所にそれが見え隠れします。
最も引っ掛かったのは、不当な罪で拘置所に入れられた主人公(エディ・マーフィー)が、檻房で他の容疑者の人達と普通に打ち解けているシーンです。
多分この監督は、黒人は誰とでも打ち解けられると思い込んでいるのでしょう。不当な拘束をされてフレンドリーに振る舞える人なんて稀です。そんな当たり前をこの監督さんは存じていなかったようです。
時代的に仕方がなかったかも知れませんが、度々[Nワード]を使う兄弟経営者の姿に絶句しました。
笑いどころも全く笑えず、「あー、ここで笑わせようとしてるのね😑」って感じで観てました。そう考えると同年代のコメディ映画『裸の銃を持つ男』の笑うしかないくだらなさは、思い出すだけでも笑いが込み上げるレベルで、本作の程度の低さは桁外れです(笑)檻のゴリラの件なんて失笑にもなりません。
ドラッグディーラーの情報網は為替取引にも通用すると言いたかったのでしょうが、退役軍人と自身を偽ってホームレスをやっていた黒人男性が、あんなに大きな会社でうまく立ち回るなんて無理があり過ぎます。コメディだから大目に見るべきなんでしょうか😶
本作は最近で観られなくなった女性の裸(トップレス)を見られるのが魅力のひとつかも知れません🥴お茶の間が気まずくなるので今は敬遠されがちですが、本来女性の身体はいやらしいものではない筈です。実際、モブの役者さんも、窮地のダン・エイクロイドに救いの手を差し伸べたジェイミー・リー・カーティスの姿も美しいとしか形容出来ない美しさでした😍
(見た目だけは)いい女に愛想をつかされ、居場所を失った惨めな男は、(見た目だけじゃない)いい女に拾われて尚、悲劇の主人公を気取っている姿にかるーく怒りを覚えました(笑)
本作はタイムカプセルとして観る作品で、コメディとして観ない方がいいかも知れません。
それにしてもジェイミー・リー・カーティスは、66歳になった今もなお美しいですね💞