「“正義”の意味を考えさせられる」ダーティハリー4 広谷賢次さんの映画レビュー(感想・評価)
“正義”の意味を考えさせられる
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イーストウッドが初めて自らメガホンを取ったシリーズ第4作。マフィアのボスに容疑がかかっていた娼婦の殺人事件の捜査において、警察上層部にやり過ぎを咎められたハリーは、サンフランシスコ郊外の小さな港町サンポール行きを命じられる。そこで起こっていた連続殺人事件の捜査をするうちに、ハリーはジェニファーという女性に出会うが、彼女が事件に関わりがあることが判り……というストーリー。
今回のハリーは、個人の“復讐”が前面に押し出され、“正義とは?”という疑問を観客に突きつける。シリーズ第1作で、殺された少女の人権よりも犯人の人権を重視する法律家に「そんな法律は間違っている」と怒りをぶちまけたハリーの葛藤をさらに掘り下げたイーストウッド監督らしい大人向けの作品に仕上がった。83年の公開時、大ヒットを記録し、イーストウッドは数年ぶりにナンバーワン・マネーメイキング・スターに返り咲いた。
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