ダーティハリー2のレビュー・感想・評価
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アクションだけなら楽しめるが
第二作目は、悪党ばかりが狙われる連続殺人と対峙する。悪党が裁判で裁かれずに釈放される社会が背景にあるにせよ、死んで当然の悪党を殺していくというのはやばい。ハリー・キャラハン自体が、それに近い存在なので、犯人たちとハリーの境界線が曖昧。そこに、このストーリーの危うさがあった。店に強盗にはいった犯人らを一斉に殺すのは、許されるのか?映画を度外視して考えるのなら、普通なら金を渡して逃げる所を追いかけ、急所を外して銃撃だろう。また、パラシオン一味を捕らえに行くとき、ドアの所で犯人の白バイ隊の仲間が殺されてしまうのだが、電話をかけたのが上司のブリッジスらとして、仲間がやられて不信感を持たないのか?等。白バイ隊が犯人グループと分かって、ハリーと対峙する時、そこで殺してしまった方がいいはずなのに、わざわざ、爆弾で殺害しようとする。上司が何とでももみ消せるはず。細かくみるとオカシイところが多かった。深く考えず、犯人たちがやっつけられるだけでカッコいいと思えるのであればいいが。
一味のお相手している水着の女の子も殺されたり(悪人でないはず)、下に住んでいるアジア人の女性がいきなり抱いてって誘惑してきたり、チャーリーの元妻が誘惑してきたりと、女性の扱いは酷い。そういう見方で描いている男性らの方が問題。1970年代だから仕方ないのか。
序盤から白バイ隊が犯人であることが提示されるが、目される親友のチャーリーが殺されるところは、ちょっとひねったストーリーだった。また、射撃コンテストも、いい見所であった。
西部劇の時代のストーリーの粗さを引き継いだ映画といったところか。
犯人一味に説得力あり
法律で罰することの出来ない悪いやつが、次々と殺される。
ハリーは警察官を疑うが、上司に相手にしてもらえない。
ハイジャック事件や強盗事件を見事解決しても評価されない。
そして白バイ隊の4人が浮かび上がってくる。
法で裁かれない悪、放置していると社会が乱れてくる。
アメ車はでかい! この頃は日本車が少ない?
法律によって裁くのが本来であっても時間が掛かりすぎたり、本当に悪い奴を裁けなかったり。
そういう奴を法に代って裁くという物語はよくあるが警察官がそれをやるというのは疑問符がつく。
それに悪党の周りにいる人々まで惨殺するのはいかがなものか?
たくさん人が殺されたがむごいシーンはなかった。
けれどハリーの相棒のハリーだけは爆弾に気がついて死なずに犯人をやっつける活躍をして欲しかった。
ハリーの相棒に指名されたら遠慮無く断るべきかも。
それよりハリーの部屋の階下に住むアジア人の女の子とのやりとり、必要だった?
007やないねんから・・・
『人は分をわきまえないとな』
かっこいい!
1973年と言えば、ベトナム戦争終結間近。
『人は分をわきまえないとな』
このセリフがアメリカがやってきたベトナム戦争の事を言っていると僕は解釈した。
一夜の交わりをかわす女性がベトナムの女性に見えた。
行き過ぎた正義感が墓穴をほるぞと言っていると思う。
まぁ、それ抜きでも傑作な映画だと思う。
続夕陽のガンマンみたいな音楽も良い。
はぐれ刑事
今回の敵は…です。
舞台が70年代のサンフランシスコですが、
サンフランシスコってオシャレですよね♪
海が見えて坂があって♪オシャレ♪
ガソリンの76の看板が多いですが、70年代は多かったのかな?
同じく70年代が舞台の『リコリス・ピザ』でも、お見受けしましたね。
イーストウッドは、やっぱり時おり、ヒュー・ジャックマンに似てると思う。
1と2なら1の方が、よかったな。
でも、これから、シリーズ全作、観ます。
【”幾ら警官と言えども、身の程を知れ!”とキャリー・ハラハンは苦々しい表情で言った。法を逸脱してでも、悪を裁く白バイ警官達の姿が訴えかける事とは何であったか・・。】
ー 法では裁けない大物犯罪者を断罪する白バイ隊員と、一匹狼な刑事キャリー・ハラハンの対決を描く。
それぞれが信じる正義を異にする刑事同士の対立、豪快なカーアクションに魅入られる作品。-
■完全武装した警官らしきグループによる射殺事件が相次いで発生。
殺されたのは麻薬組織の大物など悪党ばかり。
サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は独自に捜査を開始。
そして白バイ隊員・デイヴィスとその仲間たちが犯人だと突き止めるが…。
◆感想
・白バイ隊員4人が、法に護られたギャングたちを、次々に葬って行く。市民は喝采を上げるが・・。
- “やりすぎだ・・”と言って、ハリー・キャラハンを目の敵にするブリッグス警部補。彼は、法に忠実な警察官の姿を前半は装う。-
・白バイ隊員4人が、何故にギャングたちを葬っていったのか・・。その思想的背景が描かれていると、もっと見応えがあったかと思う。でないと、彼らも又、ギャングと何ら変わりない存在になってしまうから。見応えはあるが、作品としての重みが薄らいだ感は否めない。
・白バイ隊員・デイヴィスとその仲間たち4人の区別がつきにくい所も、勿体ない。
<鑑賞後の、爽快感はあるにはあるが、やや遣る瀬無い感が残った作品。ブリッグス警部補が至った思想にも言及して欲しかった作品である。>
「ワイルド7な白バイ軍団とテレビ放送でカットされる見せ場のアクションとミソジニー感は誰?」
映画の始まりからして何とも印象的な赤いバックにM29拳銃がアップで映しだされて、ラロ・シフリンのスリリングな旋律と女性コーラスにタイトルとクレジットが入り、取り敢えず観客に向かってマグナムを一発ブッ放す冒頭がサイコーな続編なのだが、今の社会情勢で見ると女性たちの扱いが結構スレスレかアウトな作品でもある。
公開当時は、「前作を超える15の見せ場を満載!」のコピーに偽りない刑事アクションで、イーストウッドのハリー刑事も2作目で更に板に付き、その仕草に惚れ惚れする。
個人的には、望月幹也の傑作劇画「ワイルド7」みたいな自警団白バイ警官達とハリー刑事の死闘を描く後半よりも、前半から中盤にあるバイオレントなガンアクションが最大の見せ場。
印象的なオープニングから白バイ警官がコルトパイソン357マグナムで悪人達の頭を粉砕する場面や特に飛行機内でハイジャック犯を壁越しに射殺するハリー刑事の見事な腕前は、別の形でその後に反復される。
この作品80年代から90年代に繰り返しテレビ放送されてので、そこで観た人も多いと思うが、中盤にハリーと相棒のアーリー刑事がスーパーマーケットに押し入った四人組の強盗を撃退する場面が、テレビ放送だとカットされている。本筋とは関係ないので仕方ないのだが、結構な見せ場で、見逃している人にはお勧めしたい場面である。
カットされた場面は、リアルかつサスペンスフルに描かれて、マジックミラーや遮蔽物を利用したオーソドックスなアクションで、活躍するハリー刑事たちの姿は、ハイジャック犯を壁越しに射殺するところの踏襲と反復をしている。
壁越しといえば、ヤクザの事務所にガサ入れき入ったときに、白バイ警官の一人がドア越しに射殺されているのは、上記した反復なのだろうか。
前作では、無かったハリー刑事の私生活も描かれて、キャラクターに親近感を増すところや、ハリー刑事がゲイや有色人種を偏見なく扱う姿もキチンと描写されているので、当時はあまり気にならなかったが、見直すと白バイ警官達や暗殺される悪党たちに巻き込まれる女性達への行き過ぎたミソジニーが多々見受けられる。
殺虫剤を飲まされて殺させる黒人娼婦や全裸の状態で銃弾を受けてビルから転落する女性など残虐な場面が多々あり女性憎悪を感じる。
原案脚本と初稿を担当したジョン・ミリアスのインタビューによると、黒人娼婦殺人は、新聞記事から引用したらしいが、ハリーと関係を持つアジア女性のところは、多分、マイケル・チミノが改稿した様子で、ここに出てくるミソジニー要素は、のちのマイケル・チミノ作品にも度々跨げている。
脚本と初監督作品の『サンダーボルト』でも全裸で誘惑してくる女性や友情を超えた男たちの愛情表現がユーモアも交えて描写されているが、押し入った家の全裸の娘に息荒く拳銃を突き付けたり、ジェフ・ブリジッスが女装したりレイプ紛いに暴行されるなどの場面やジョージ・ケネディ達のホモソーシャルな倒錯感も凄まじい。
それ以降の作品の『天国の門』『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』やウィリアム・ワイラーの名作リメイク『逃亡者』(脚本のクレジットなし)でもサディスティックな関係とレイプされる女性たちが度々登場する。
ただし自分はこれらのチミノ作品の刹那的な美しさや電光石火のバイオレンスに夢中になっていたし、映画としての傑作で面白さは抜群だと思う。
自警団として悪人をリンチする四人の白バイ警官も変質性でゲイ的に見られており、映画でカットされた場面で友人の白バイ警官チャーリーの葬式帰りにハリー刑事と自警団白バイ隊員のジョン・デイヴィスと駐車場で強盗を捕らえる場面がカットされている。
この場面でジョンのサイコパスな一面が見えてハリー刑事が、彼に疑いをかけるシチュエーションなのだが、スチール写真のみしか素材が残って無い様子。
演出は、ハードタッチの巨匠ドン・シーゲルから職人的な印象のあるデット・ポスト監督に代わっているが、見せ場の連続と静かなスリラー的演出でメリハリもありアクションとドラマを盛り上げている。
この監督は、割と不気味な雰囲気を出すのに長けている印象で、イーストウッドのイタリアからアメリカへの凱旋作なのにとても陰惨な印象の暗い西部劇『奴らを高く吊るせ』での絶えずリンチや襲撃されて瀕死の状態になる主人公やベトナム戦争映画の隠れた傑作『戦場』で、身ぐるみを剥がされ放置された兵士の姿や「この地を去れ」警告する不気味な老人などの理不尽な状況に喘ぐ人物が度々登場する。そういえば監督した『続・猿の惑星』のミュータントも子供頃に観てとても怖かった記憶があり。
と見所満載な本作だが、気になるのは、終盤の廃棄された空母艦内での攻防戦は、当時別の作品を掛け持ちしてデッド・ポスト監督が不在の時に、イーストウッド自身と、のちにイーストウッド作品を監督するバディ・バン・ホーンが演出したらしいが、撮影もカット割り含めて出来が悪くて正直この作品の欠点の部分だと思っている。
イーストウッドは、当時2本の監督作があり、初監督の『恐怖のメロディ』などは堂々たるサイコスリラーで注目されたが、2本目の『荒野のストレンジャー』は、のちの傑作「ペイルライダー』の習作に近い出来栄えで、湖畔のセット・ロケーションなどが面白い佳作だが、幼少の初見時は、マカロニウエスタンの爽快感などはなく戸惑っていた。
バディ・バン・ホーン監督に至っては、『ピンクキャデラック』などの振るわない作品を監督しており、公開当時これでイーストウッドのキャリアも下降線になると思われる出来事だった。(いま観るとどうなんだろう?)
最近のコンプライアンス的な部分を指摘してしまう作品だが、70年代ハードアクションの傑作の一つであり、昔放映されたテレビ版しか見ていないひとには、スーパーでの銃撃戦などのカットされた傑作な見せ場を堪能して欲しい。
A man’s got to know his limitations
前作で私刑を描きながらもこちらでは私刑団が出てきて、真逆のメッセージ性を発する。ポリティカリーコレクトであるが、相手が少し極端かな。
ちょっとやりすぎた2作目…
だいたい2作目はそうだけど、やり過ぎちゃってる(^_^;)
特に飛行機の件は、ちょっとありえないかな~
面白かったけど(^_^;)
とりあえず、ハリーがドコで犯人に気づいたのかが、よくわからんかった…
オープニングが印象的 銃口がこっちに向く時すごくドキッとする 相棒...
オープニングが印象的
銃口がこっちに向く時すごくドキッとする
相棒が前作と違うくて寂しい
あいつが黒幕とは!
冒頭のラロシフリンの音楽が前作の恐怖を呼び戻す。どんな事件が待って...
冒頭のラロシフリンの音楽が前作の恐怖を呼び戻す。どんな事件が待ってるんだ。ドキドキさせられます。
今回は警察官が法を待たずに悪を裁く自警団の話。なんかハリーが隊長やっててもおかしくないような(笑)
幼い頃、初見の時は警察官が悪なんて…怖かった記憶があります。どんでん返しにも本当、驚きました。
この二作目が良かったことで、ダーティーハリーがシリーズとしてあるんだと感じます。
デイビスとハリーの射撃対決、かっこいい!
正義とはなんなのか?
100年前に起こった暴動事件をインスパイアして知的制裁を加える暴走した若刑事達。悪は死んで当然と執念を燃やすハリー刑事が悩む現代の壁。この映画で私は人間を信じることが出来なくなりました。ハリー症候群を見事に映した作品。
型破り刑事ハリーがいい人に見える
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
警察の中でも暴れん坊で問題ばかり引き起こしていたハリーが、彼よりもはるかに深刻な問題を起こしている警官を相手にすることになる。結果としてやりすぎていつも文句を言われ注意をされている刑事ハリーが、なんと彼らに対して説教するというような状況になって、ハリーがいい人になっているのは皮肉だ。その意味ではハリーの型破りな刑事という印象がやや薄らいだ。とはいっても別に面白くないわけではなく、それなりに楽しみました。
ハリーかっこいい
ハリーが白バイ隊に追われ、一人ずつ殺していくところがとてもかっこよかった。44マグナムもなくて大丈夫かと思ったが、一人ずつ違った殺し方をしていくのもよかった。白バイの最後の一人は海に落ちただけで死んだかどうか不明だった。
また、マンション住人がなんでそんなに簡単にセックスさせてくれるのか、いいな~と思った。
自警団対一匹狼
ジョン・ミリアスとマイケル・チミノという当時はまだ駆け出しの若手だった2人がシナリオを手掛けた本作。シリーズ第1作で主人公ハリーが行ったことはすべて私刑でファシスト的だと批判されたからか、本作では、マフィア、ヒモ、悪徳議員などを私刑する若手白バイ警官五人組を敵に設定し、ハリーがバッジを持っているだけの殺人者ではなく、倫理観をわきまえた刑事だということを証明しようとする。
見どころは拳銃を奪われ丸腰になったハリーが、白バイ警官たちと対決する船上のクライマックスシーン。大味だが工夫を凝らしたアクションを見ることができる。その他、名脇役ハル・ホルブルックが白バイ警官たちを陰で操るハリーの上司役を憎々しく好演。のちの「大統領の陰謀」「カプリコン1」「ザ・ファーム」につながる徹底したワルぶりを垣間見せる。
ハリーが節々で口にするセリフ「Men's got to know his limitations.(男は身の程をわきまえないとな)」はいつ聴いてもかっこいい。
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