「カトリシズムと精神分析」草原の輝き よしたださんの映画レビュー(感想・評価)
カトリシズムと精神分析
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若いカップルが性的な欲求と貞節の観念の間で揺れる。大戦後の自由で解放的な若者の風俗と、処女性を重んじる保守的な道徳観の対立がこの映画のテーマとなっている。
「エデンの東」で旧約聖書のカインとアベルの物語を現代に置き換えたエリア・カザンが、カトリシズムと精神分析に翻弄される若者を描く。
これら新旧の神話から解き放たれた二人が、年月を経て再会するラストが清々しい。人間が愛し合うことの自由さ、素晴らしさを巧みに描きあげている。「エデン」に並ぶカザンの名作。
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