「憎めない悪いやつら」戦略大作戦 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
憎めない悪いやつら
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総合:80点
ストーリー: 75
キャスト: 85
演出: 80
ビジュアル: 80
音楽: 65
軍隊の物資の横流しは国によっては現在でも普通に起きていることである。まして細かな管理の行き届かない戦争中における盗難事件など、いちいち数え切れないくらい起きている日常茶飯事だろう。
ただし今回の獲物はちょっと規模が大きい。少数では手が出せないその大物を狙って、アメリカ軍の有能だが一癖も二癖もある駄目兵士どもが結集し、戦争を名目に部隊を動因し兵器を使って繰り広げる強盗計画を面白おかしく描いているアクション・コメディ。
俳優たちが悪いやつらを個性的に演じている。計画をたてている普段から素行の悪いイーストウッドもいいが、たまたま話を聞くやいなや迷うことなく計画にかんでくるサザーランドがいかにもいいかげんで軽薄で楽しい。「聖なる音楽」をかけて戦車を突撃させるなどおとぼけだが、同時にしっかり戦闘をこなすだけの有能さも併せ持つ。
物語の最後、彼らに包囲されながらも守備の命令を命懸けで忠実に守り引きこもった強力なドイツのタイガー戦車を相手に、手が出せなくなって金塊を目の前にして時間切れになりそうになる。このままだと計画が失敗に終わるというときに、彼らが使った起死回生の作戦がまた笑えた。あれほどに決死の覚悟で戦うドイツ軍を、悪いやつらに感化されてあっさりと手のひらを返させるのが見事。
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