センチメンタル・アドベンチャーのレビュー・感想・評価
全6件を表示
ホンキートンクマンはつらいよ
御大イーストウッド監督が、50代の時に実子のカイルと共演したコミカルタッチのロードムービーで、なかなかの拾い物でした。イーストウッドが、流れ者(ホンキートンクマン)の才能あるカントリー歌手だけど肺病持ちのダメ中年を演じているのが意外でした。もうこれは、イーストウッド版『男はつらいよ』で、彼のダメっぷりと甥っ子役のカイルのしっかり振りの対比が愉快です。全体的にのんびりした作りで、所々入るカントリーやジャズ演奏も気持ちよく、イーストウッド本人の音楽センスの良さが感じられます。最後のホンキートンクマンのテーマ曲もしんみりとしていて、うまい使い方です。役者では、イーストウッドの一面が見られたのと、息子カイルがなかなかの好演。
大人の男の人生に触れ大人の世界を知る少年
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
オクラホマからテネシーまで壊れそうな車で歌の試験のために旅に出る。その前に旅費のための貸金の回収の場面が一番面白かった。その他にも途中で起きる数々の出来事が飽きさせない。レッドの語る女の話もこの時代ならではの不道徳さで無茶苦茶だがけっこう重くてしんみりとした。農場でしがない季節労働者をしていた貧困の彼の車のリンカーンは、登録証もないようだしやはり盗難車かな。
しかし本来の盛り上がりどころである、実際にナッシュビルについてからの展開は平凡に感じた。音楽の試験の場面はもっとしっかりと描いて欲しいし、音楽の映画なのに歌が平凡なのでもう少し質感を上げて欲しい。ほったらかしの祖父・妹夫婦の行方も気になる。
甥役を演じるイーストウッドの息子が、父親が売り出そうとしたのか最初から最後までいい役柄だったが上手くこなしていた。彼はこのあと実生活で本当に音楽家になったようだ。
それからオクラホマのアメリカ人の友人が、息子が年頃になったら父親がそういう場所に連れて行って経験をさせるという伝統があるのだと言っていたのを思い出した。20世紀前半にはこの伝統はあったようだ。
イーストウッドファンになり、死んだ親父に連れて行ってもらったという...
イーストウッドファンになり、死んだ親父に連れて行ってもらったという不確かな記憶がある。期待していたアクションとは違ったがそれなりに楽しんだ気がする。
当時は全く気がつかなかったが、イーストウッド親子が共演。そこもいま改めて感慨深い。
流石は変態、イーストウッド。息子の筆おろしや自分が若い娘とできちゃう場面を堂々と描く。我が親子はこの場面、どんな感じで鑑賞してたのだろうか(笑)
最後の場面は、親父が癌で余命いくばくもないことを知らされつつ過ごした日々を想い出し、胸が苦しくなりました。
イーストウッド作品ではあまり有名ではありませんが、個人的には私の大事な一本です。
エンディングのイーストウッドのカントリーソング、結構いい歌ですよ。
元祖親バカではあるが作品は悪くない。
本当の親子って時点で、ウィル・スミス親子の
失敗を思い出しましたが、この親子あまり、
似ていないので終わった後で気付いた程、
違和感は無かった。
カントリーをベースとしたロードムービー。
今では作る側のイーストウッドのギターや
歌が堪能出来ます。
渋い、実直な役柄が多いイーストウッド
ですが、結核で余生短い、破天荒な歌手
も上手く演じていて切ないです。
見終わった後でジーンと染み渡る作品。
浪曲か演歌
この俳優もそうだったのか。
有名俳優が実子を出演させるバカ親たちは後を絶たない。
それは実子の人生をだめにしている。
とまあ、映画とは直接関係ない論評は置いといて。
この監督・主演はこの手の映画では演歌の世界をいつも描く。
マディソン郡の橋もそうだった。
単純で滅びゆく美、いわゆる男の美学。古ぅ~。
いまどき流行らない生き方で
いつの時代にも求める人が居る美学。
こういう映画もたまには見るのがいいかもしれない。
歌え、イーストウッド
良い映画だったぁ。
イーストウッドと甥とお祖父ちゃんとどこぞの女の子のドライブシーンなんて、なんか泣けてくるよ。なんていうか、完璧じゃん、このメンバーって感じ。映画的に完璧な構成じゃないの、というかね。ただそれだけで泣けるんだよ、ほんとにね。
全体としては、変な画面も見られたけど、だけど、こういう映画的構成があって、ツボはしっかり外さないところが、イーストウッドなんだね、ほんと。
全6件を表示