「人間らしく生きることが一番素晴らしい。」戦場にかける橋 のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
人間らしく生きることが一番素晴らしい。
私は、登場人物の中ではシアーズ少佐が一番好きで、このいい加減さ、自分に忠実なところを持ち続けているのは、下士官だからかな?と想像しました。
タイトルのセリフも、ジャングル行軍中にしれっというところがいいです。
反面、斎藤大佐もニコルソン大佐も、自分を曲げず、面倒な人たちだなーと観ていました。
そういえば、シアーズはアメリカ人で大陸の人、斎藤とニコルソンは日本人とイギリス人で島国の人。
特性が出ています。
斎藤とニコルソン、敵対関係にあるふたりが協力関係を築くとき、相手の尊厳や背景を踏みにじってはうまくいかないんだよなあ。
観客として観てるとそれはよく理解できるのだが、渦中にいると、お互いに意固地になってしまう。
私も、気を付けて、一歩引いて観察しよう。
一番ニュートラルで尊敬できたのは、医師の青年。
斎藤大佐にも、ニコルソン大佐にも、臆することなく、より高い視点からの進言をしている。
戦時下で、こういう行動をとることは命の危険を伴う。
ホント、尊敬に値する行動で、見習いたいと思った。
日英の協力により鉄橋ができ(想像以上に美しく立派な橋で、私のテンションが上がりました!)、喜んだのもつかの間、全てが水泡に帰す圧倒的迫力のラストを迎える。
このための2時間半だったのねーと拍手を送りたくなりました。
さすがの名作。
そして最後にしみじみ、何のために命がけの争いをするのかと虚無の気持ちになりました。
一度でいいから、地球上から戦争や紛争が亡くなったらいいなあ。
そのためにできることを、していきます。
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