劇場公開日 1957年12月25日

「極めて強い問いかけを持った大作だ。」戦場にかける橋 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5極めて強い問いかけを持った大作だ。

2024年10月12日
PCから投稿

第二次世界大戦中、タイとビルマを鉄道で結ぶため、日本軍が連合軍捕虜を動員した鉄橋建設を描く戦争ドラマ。一大叙事詩ともいえる大作ドラマで、戦争の無意味さを、観る者に痛烈に投げかけている。

米軍のシアーズを演じたウィリアム・ホールデンや、斉藤大佐役の早川雪洲も良いし、英国軍のニコルソン大佐を演じたアレック・ギネスが、とても印象に残るのでは無いかと。

本作は、英国人であるデヴィッド・リーン監督にとっても、その後のキャリアの方向性を決定づけた作品といえる。軽快なテンポで進むという作品では無いが、最後の最後に、強烈な結末をぶつけてくる。

実際の鉄橋建設からアイデアが描かれ、日本軍の人物など実在の名称も使われているが、その人物像も含めて、本作自体はフィクションだ。それでも、我々は歴史から学べているのか、とても困難な問いかけを行っている。

瀬戸口仁
こころさんのコメント
2024年11月17日

瀬戸口仁さん
コメントを頂き有難うございます。
作品の為に、実際に橋が架けられる。
CGが当たり前のように使われる現在、ひと昔前の映画制作に費やされた時間や労力、その熱量たるや、そうふと思いを馳せる作品の一つですよね。
録画鑑賞多めですが、こちらこそ宜しくお願い致します。

こころ