007/消されたライセンスのレビュー・感想・評価
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十六作目 組織を離れ個人の都合を優先したボンド
総合:75点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
それなりに国際化の進んだ新しい時代の作品なのに、わざわざ香港から中南米までやってきた中国語を喋る忍者が登場するというのは何を考えているのだろうか。日本を舞台にした「007は二度死ぬ」から二十年以上たって、時代錯誤も甚だしい。
まあそれは置いておいて、仲間が残虐な仕打ちを受けて、その復讐という個人的理由で007を辞めてまで敵を追い詰めようという諜報員らしからぬ行動は、異色であり賛否両論。自分はどちらかというと007に任務を途中で切り上げさせてトルコでの新任務なんかにわざわざいかせるという流れにしなくても、最初からこの任務を続けさせることにしておくのがこの作品らしく単純でわかりやすくて良かったのではと思う。ここで変に彼の人間性を強調する必要もなかったのでは。
海に空に陸にと、活劇は忙しく派手に頑張っていて楽しめる。特に結末近くの燃料積載車が銃撃されぶつけあい崖から落ち片輪走行し燃え上がり爆発する場面はかなりのものだった。
クールでダーク
アクション、スケール共に007らしい
Licence To Kill
007シリーズ第16作
『消されたライセンス』
主演は2作目にして最後のボンドを演じるティモシー・ダルトン
本作はシリーズの中でも
かなりの異色作だと思う。
「これボンド映画じゃないだろ…」と言う声をよく耳にするが、自分はとても大好きな作品だ。
本作はクレイグ・ボンドの作品によく似ていて、リアルで人間味溢れるボンドがみられる。
当時はあまり受けなかったようだが、現代の人が観ればなかなか面白い作品だ、と言うであろう。
内容は親友のフィリックス・ライター(フェリックスとも呼ばれる)が麻薬王サンチェスに重傷を負わされ、ボンドが復讐をするというダークな話しだ。
(フェリックスだけじゃなくフェリックスの妻や別のボンドの友人も次々にサンチェスに殺されていく)
ボンドは殺しのライセンスを略奪され
Mの命令を無視して復讐に走る。
ロバート・ブラウン演じるM(本作が最後)が走り去っていくボンドに「神の助けを 007…」と言うシーンがあり、改めてMはボンドの事を気に入っていて、心配していたんだと思わせる。
また
MだけじゃなくマニーペニーもMに内緒で(バレるが)ボンドを助けようとする場面もよかった。
Qもボンドのためにたくさんの秘密兵器を用意し、しっかりと活躍していてとても良かった。
また
内容だけじゃなく、アクションも素晴らしかった。
今までと比べものにならないくらいスゴくて、現代の生ぬるいアクション映画よりも大迫力だった。
最後はなかなか(ブラックな)ジョークが聞いていて
ライターから貰ったライターでサンチェスを殺すという…。
とてもカッコよかった。
本作で今までの時代設定が終了。
次回作の『ゴールデンアイ』では時代設定が進み、ジュディ・デンチでお馴染みの初の女性Mが登場。実に楽しみだ。
ティモシー・ダルトン最後の007
『消されたライセンス』
内容、アクションどれを取っても素晴らしい出来栄えだと思う。
プラス
本作でラストとなる
ジェームズ・ボンドを演じたティモシー・ダルトン。
Mを演じたロバート・ブラウンを称えて
4.0で
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