「0145 映画は楽しめればいいのだ!を見事に具現化した。」007 私を愛したスパイ NWFchamp1973さんの映画レビュー(感想・評価)
0145 映画は楽しめればいいのだ!を見事に具現化した。
1977年公開
前作のへこみようから継続が困難なところまで危惧されたが
それを払拭するに会心の一作といっていいかも。
原作が底をつき唯一残った作品も全くスパイ作品ではなく
お名前だけ頂き完全映画オリジナルとなる。
原作では私というのは007ではなく、ある地方の女の子。
ただ一度の夜を伴にして最後は知人にあいつは別の世界に
住んでいるから忘れろ、というお話。
さて見どころ一杯の本作。
ユニオンジャック満開のダイビングから始まり
全裸の美女が拳銃で戯れるタイトルバック。
最高の存在感悪役ジョーズを演ずるリチャードキール。
そのキールを殴ってもダメージなく驚くボンド。
ロバートショー名場面オリエント急行の決闘に
ジョーズをもって来る。
新ボンドカーロータスエスプリの直線的なデザイン。
一番好きな場面は戦闘ヘリに追われるロータス操縦の
ボンドが操縦士キャロラインマンローに挨拶するシーン。
スタントなしでウエットバイクにのるムーア。
サメに勝ってしまうジョーズ。
美術担当ケンアダムのアトランティス。
日本商品も世界に出始める。
Mの指令を受けるセイコーの時計。
SONYのモニター。
ミサイル付きサイドカーにカワサキのバイク。
とこれでもかとばかり沸き立つアイデアはすべて
ぶち込んだ感。
あーボンドガールのバーバラバックはそそらんかった。
主題曲Nobady does it betterはボンド映画1の名曲。
カーリーサイモンが美声。
ギャグ満載シリアススパイ路線を開花したムーアに乾杯。
本作のおかげでSWは世界で一番遅い公開となる。
80点
初鑑賞 1977年12月1日 北野劇場
パンフ購入
この映画を録画するため当時としては最高機能の
ソニーHF11を購入(¥220,000)
ところがアトランティス爆破シーンで
ジェームズボンドのテーマがかかった瞬間
緊急速報が流れる。
殺意がわきましたね。