セイント
劇場公開日:1997年6月28日
解説
ハイテクを駆使し、聖人の名を使った12人の男に変装する神出鬼没の怪盗の活躍を描いたサスペンス・アクション。レズリー・チャータリスの冒険小説から生まれ、数々の映画やロジャー・ムーア主演のTVシリーズ『セイント/天国野郎』など映像化も多いヒーローを、その誕生秘話も含めて現代風なアプローチで描いている。監督は「愛という名の疑惑」のフィリップ・ノイス。製作は「ドライビング・ミス・デイジー」のデイヴィッド・ブラウン、「チャイナタウン」のロバート・エヴァンス、「硝子の塔」のウィリアム・J・マクドナルド、「今そこにある危機」のメイス・ニューフェルドの4人の共同。撮影は「007/ゴールデンアイ」のフィル・ミュークス、音楽は「ザ・クロウ」のグレアム・レヴェル。主演は「ゴースト&ダークネス」のヴァル・キルマー、共演は「リービング・ラスベガス」のエリザベス・シュー、「ビフォア・ザ・レイン」のレード・セルベッジアほか。
1997年製作/116分/アメリカ
原題または英題:The Saint
配給:UIP
劇場公開日:1997年6月28日
ストーリー
香港の厳格な孤児院で育ったジョン・ロッシは幼い頃、手先が器用なことが災いして目の前で初恋の少女を失った。その忌まわしい思い出を胸に刻んだまま大人になった彼は、サイモン・テンプラー(ヴァル・キルマー)と名乗る。彼は富豪になることを夢見て、得意の変装と華麗なテクニックで怪盗となり、国際的なお尋ね者となっていた。ロシア帝国を復活させ、最初の皇帝として君臨しようと野望を抱く石油王のイワン・トレティアック(レード・セルベッジア)の金庫からマイクロチップを奪ったサイモンは、凶暴なイワンの息子イリヤ(ヴァレリー・ニコラエフ)との死闘の末に、隙を見て逃亡に成功。得意の変装でモスクワを脱出した彼は、その後、再び変装してイワンと取り引きするが、低温核融合の方程式を完成した女性科学者エマ・ラッセル博士(エリザベス・シュー)から方程式を盗み出すよう、逆に新たな依頼を受ける。イワンは新しいエネルギーを利用してロシア帝国を復活させて実権を握ったうえに、果ては世界征服をもくろんでいた。英国に飛んだサイモンはエマに接触するが、いつしか彼女を本当に愛してしまう。彼女から方程式を盗むことを躊躇したサイモンに、イワンは約束を果たさなければ彼女を始末すると告げ、サイモンは方程式を彼らに渡す。ロンドン警視庁からサイモンの正体を聞かされたエマは、彼のいるモスクワに向かう。サイモンと再会したエマだが、2人ともイワンの率いる軍隊に拘束されてしまった。何とか逃げ延びた彼らは、地下組織のメンバーの力を借りて脱出を試みる。イワン一味の煽動で、モスクワ市内に一触即発の不穏な空気が漲る中、サイモンはエマがアメリカ大使館に逃げ込んだのを確かめた後、姿を消した。例の方程式が未完成だったため、低温核融合装置を完成できないでいたイワンはカーポフ大統領に面会し、装置が完成したと嘘をつき、莫大な大金をだましとることに成功。それを知ったサイモンは、完成方程式をロシアのボドビン博士(ヘンリー・グッドマン)に渡し、大統領の部屋に忍び込んでイワンの陰謀を明かすが、2人とも連行されてしまう。イワンは計画どおり大統領を糾弾し、怒りを爆発させた民衆は大統領とサイモンにその矛先を向けた。その時、ボドビン博士が装置を完成させ、低温核融合が実現。イワン一味は反逆罪で逮捕され、サイモンはイリヤを倒す。エマの記念講演に現れたサイモンは、ロンドン警視庁の面々を出し抜いて、またも逃げおおせた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フィリップ・ノイス
- 脚本
- ジョナサン・ヘンズリー
- ウェズリー・ストリック
- 原案
- ジョナサン・ヘンズリー
- エグゼクティブプロデューサー
- ポール・ヒッチコック
- ロバート・S・ベイカー
- 製作
- デビッド・ブラウン
- ロバート・エバンス
- ウィリアム・J・マクドナルド
- メイス・ニューフェルド
- 撮影
- フィル・メヒュー
- 美術
- ジョセフ・ネメック
- 音楽
- グレーム・レベル
- 編集
- テリー・ローリングス
- 衣装デザイン
- マーリーン・スチュワート
- 視覚効果監修
- ロバート・グラスメア
- 字幕
- 菊地浩司