「退廃おっさんというか、ニートのダラダラ感」青春群像 filmpelonpaさんの映画レビュー(感想・評価)
退廃おっさんというか、ニートのダラダラ感
のらりくらりしてるズッコケおっさん5人組。
ずっとたらたら続くのかなと思ったら、ファウストとサンドラ夫婦、そしてサンドラの兄モラレスの抜き差しならない、なんとも言えない関係性が炙り出されてくる。
クズ同然のファウストと、と彼を赦す?モラレスもまた、何者でもない自分に嫌気をさしているようで、少しずつ感情移入してしまう。これは作者かな?
にしてもファウスト、映画館で隣の席にいた貴婦人をつけて家に押し入り接吻とか、犯罪だよ!あと終盤、今度は貴婦人があとからナンパするのも可笑しい。良くも悪くも、この映画の筋道、つまり人生の起伏を(悪い方向だが)作っているのはファウストなんですよね。クズなんですけどね。大団円でサンドラとより戻ったけど、お前絶対また浮気するダロ!
上手いこといえませんが、甘い生活といい、フェリー二の享楽主義は快楽主義ではなく、ニートのダラダラ感というか、モラトリアムをしゃぶる退廃的な匂いがします。
で、この映画はなんで面白いのかよくわからない、でもずるずるみてしまう不思議な映画でした。
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