「清涼感と憧憬」スタンド・バイ・ミー ちひろさんの映画レビュー(感想・評価)
清涼感と憧憬
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大阪ステーションシティシネマで「午前十時の映画祭」として上映されていたのを鑑賞しました。
子どものときに数回見たことがありますが、今回は前回からおそらく10年以上経っていると思います。
主人公が語ったパイの早食い競争の話は覚えていましたが、あとは4人で線路の上を歩いたり、ヒルがいる池に落ちたり、ポストで野球をしたりという断片的なシーンだけ覚えていました。
子どもが冒険をする話は昔から好きでしたが、今見ても線路の上を歩く4人には憧れます。
しかし今回鑑賞した結果、4人の中でも特に主人公とクリスの関係が強調されて描かれていたことと、4人の中で主人公だけ少し浮いた存在であることをに気づきました。
焚き火の前で、主人公がクリスに「一緒に進学校に行こう」と言うシーンはとても印象的でした。
日本でも小学校から中学校に上がるこの年代は、徐々に友人関係が変化していく時期です。
しかも、高校受験で必然的に別れるのとは異なり、何となく自然に変化していくのが特徴的です。
そうした少年の繊細な時間を2日間の小さな冒険に詰め込んだところに、この映画の魅力があるのだと思います。
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