劇場公開日 1987年4月18日

「4人の少年の流す涙がとても綺麗に感じられる」スタンド・バイ・ミー ナカニシさんの映画レビュー(感想・評価)

5.04人の少年の流す涙がとても綺麗に感じられる

2016年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

なんとなくストーリーは知っていたから少年4人のワクワクな冒険の映画を期待していたが違った。
田舎の閉鎖的な社会。
貧困、親、自分の力ではどうすることもできないこと。
誰も理解してくれない孤独。
そういったものを抱えながら、それでも子供らしく笑い転げるゴーディやクリスは
多分特別な子供とかではなく、多くの子供達の現状を表していると思う。
4人それぞれが見せる涙が、突き刺さる。
今の自分は不条理に対する感情をシャットアウトして、感じ取らないようにして生きているから
生々しい感性を見せつけられて久しぶりに胸が痛くなった。

そして友達が疎遠になっていく事実。
時間の経過は避けられないことで、新しい環境を手に入れるからこそのことではあるけれど、
確かに存在したはずの輝かしい思い出と、その共有者である友人の現在との大きな差は
受け入れたくないものではある。

最後の
I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve.
Jesus, dose anyone?
という言葉には大いに賛同できるし、
だからこそ、とてもさみしくなる。

ナカニシ