「小便で名前書いてみよ」シンプル・プラン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
小便で名前書いてみよ
小便で名前が書けるぜ!と聞いて大はしゃぎ。失業しても陽気なジェイコブ(ソーントン)。一夜明けて正月の翌朝。墜落した飛行機への痕跡を無くすための偽装をしようと現場に戻った兄弟。じいさんが通りかかったが、ジェイコブが殴り倒してしまう。
それにしてもブラックな笑いを与えてくれる。「かみさんにも誰にも言うなよ」と完全秘密主義を貫き通そうとしたハンク(パクストン)が真っ先に妻に打ち明けたりする。また死んだと思ったじいさんが生きていたのがわかると殺して川へ捨ててしまう・・・
兄弟で殺してしまった事実をジェイコブがルーに告げ、ルーは分け前を要求してくる。あの金は誘拐犯に対する身代金だったと知るハンクの妻。ハンク夫妻は子供を授かるが、妻はだんだん恐ろしい計画を・・・ルーにじいさん殺しを自白させる計画だ。
大金を見つけたことで次々と不幸が訪れ、罪のない者まで死んでいってしまう。ルー夫妻や警官カールの複雑な銃撃戦でも正当防衛を基準にややこしく口裏を合わせようとするハンク。複雑さを嫌ってもっとシンプルにやりましょうと言う相手。妻サラとハンクが計画を立てるときには立場が逆転することも面白い。全ては大金が原因。金を燃やすとか飛行機に返すというシンプルな計画が一番良かった。
ビリー・ボブ・ソーントンの役はビル・パクストンの兄さんであるが、父親の借金のおかげで豊かではなかったが、弟だけが大学に行かせてもらった。父の死は実は借金苦のための自殺だったということも弟に告げる。そして、「女の子とキスさえしたことがない」という女に無縁の人生だったのだ(実際は全く逆だろうけど)。
偽のFBI捜査官が危険だということに気づいても飛行機捜索に出るハンク。兄は行かないつもりだったが、多分弟を守るつもりで出かけてしまう。彼が最後にとった行動に泣けてしまった。
【2006年ケーブルテレビにて】