シンドラーのリストのレビュー・感想・評価
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人間って本当に恐ろしい
初めて観たとき、衝撃で吐き気がして辛くて感想なんて持てず、しばらくホロコースト関連の作品や記事を見まくって学びました。
数年経ち、改めて観ましたが、人の善悪や価値観がいとも簡単に歪み、残酷な行いを楽しめるという事に恐怖を感じました。
戦争、虐殺、テロ、殺人、イジメ、全て人が人にする残虐行為ですが、過去の教訓は活かされているでしょうか…
時々、立ち止まって考えなければいけないと、教えてくれる作品です。
映画の始まり、ロウソクに火が灯った所で白黒になり、赤いコートの少女だけが色を持っているのは、暗黒時代を表すのか、とても好きな描き方です。
最も、白黒でなければ残酷過ぎて観られない作品でもあります。
天使は存在した。と同時に、悪魔も存在した。
白黒映像であるのは 古さを演習するためというより、残酷な現実を後世へと、忠実且つ生々しく伝えるためであった。
やはり"人間"というのは、地球上最も恐ろしく不可解な生物。
自然界のルールとして、生き物は目的があってこそ他の生き物を殺める。そこに罪悪感がなかったとしても、その行為は循環サークルの範囲内であり、何と言っても「生きるため」である。
しかし 人類はまったく自然界のルールに反した奇行を犯した。
その奇行こそが『戦争』。
国と国の視点ではなく、一体の生き物同士の視点とすれば それは紛れもなく奇行極まりない。
「殺すつもりはない。」という個は完全に消滅し、「殺さなければならない。」という集団意識が生まれる。
一度 殺人を犯すと もう歯止めは効かない、責任放棄の殺戮マシーンへと仕立て上げられていく。
それこそが殺し殺し殺され歴史に埋もれた名もなきドイツ兵なんですね。
改めて言うが、この世で最も恐ろしいものは"人間"だ。
なぜなら天使から悪魔まで、様々な種類が存在するからだ。
つまり、この映画で注目すべきはオスカーという天使でもあり アーモンという悪魔でもある。
ふたりは同じ人間であるという事実
同じナチ党であるという事実
追記:僕は「戦場のピアニスト」のほうが好きかな。
1人でも多くの命を…
金儲けしか考えていなかった実業家のオスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)が、殺される運命のユダヤ人を救おうと奮闘する実話に基づいた作品です。
何の罪もない彼らを理由もなく射殺していくドイツ軍。逃げても逃げても、待っているのは"死"だけ。一方が高らかに笑えば、一方は恐怖に叫び、一方がシャンペンを開ければ、一方は銃で殺される。これの繰り返し。
1人でも多くの命を救いたいシンドラーの目の前で次々に撃たれるユダヤ人たち。たまたま目に入った赤い服の少女の存在が、彼を変えました。そして労働力にするという理由で、1,100人を虐殺から救ったのです。
世間の目に左右されず、最後まで闘い続けた彼の功績は、これからも語り継がれるでしょう。
死ぬまでに一度は見ておくべき映画
小学生の頃に鑑賞したけど、強烈に覚えている
ババアがタイピングしだしたときの
改心
金儲け、女、朝からスナイパーで人を打つ。この男が最終的には無一文になるまで見ず知らずの人々を助ける。
それを描くにはこれだけの時間が長いとは言えないだろう。
軍人のご機嫌取りをし、なんとかユダヤ人を助ける姿は歯がゆい
ユダヤ人虐殺の問題を最もよく描けている作品だ。
世界で何が起ったか忘れないために
すでに何回か見てきた作品ですが、夏に最近戦争の特集もテレビでは減ってしまい、過去の人類の歴史で一体何が起ったかを忘れないために見ました。
NHK の映像の世紀の方が個人的には衝撃がありましたが、こちらの映画でも当時のナチスドイツ下のユダヤ人の迫害の様子がよく分かります。最終的にシンドラーに助けるられるという少し心の余裕をもって見られましたが(他いろいろ歴史ものを見たからかもしれませんが)、生死を問わず犠牲になった方々を思うと人の命について考えさせられます。
戦争と人間性
きっとこの内容を忠実に表現するには195分でも足りなかったと思う。
重苦しいテーマでありながらユーモアも交えずにここまで観ている人を引き込む映画はなかなか無い。
自身のルーツであるユダヤ人を描きこの作品でスピルバーグは、娯楽映画だけで無いことを証明した。
紛れもない偉人であるシンドラーを欠点も持っている一人の人間として描き、悪役も人間性に溢れた悪役として描き、戦争が人をどれだけ狂気にするかを訴えている。
1200人しか救うことが出来なかったと嘆くシンドラーの姿を忘れることは出来ないし、
朝起きてから目覚まし代わりにユダヤ人を撃ち殺したゲートの姿も忘れることは出来ない。
人は、誰もが偉人にも殺人者にもなりうることを教えてくれる作品。
ただ泣ける・・・それだけです
本作を観るのはこれが三回目です。
でも、今回が一番泣けました。
悪事を働いていた主人公シンドラーが結果的に善の行いをしていた、というスピルバーグ監督の解釈のおかげで、本作は過剰にセンチメンタルにならなかったのだと思います。
スピルバーグ自身は、この映画を撮っている間ずっとストイックになっていたと思います。ノンフィクションという虚構の世界を、あくまで私情を入れずに冷静に描いたから、この作品の魂が虚構を超えて観客の胸にリアルに伝わったのだと思います。
改めて思ったのが、スピルバーグの映像感覚はすごいということ。なんというか、映像の線に知性の結晶みたいなものを感じます。映像だけで、ここまで感性を刺激する監督さんは、現役の監督さんの中で他にいるのでしょうか。尊敬してしまいます。今回、改めてあのエンディングを観て、個人的な迷いがふっきれました。
それにしても600万人のユダヤ人が虐殺されたなんて、想像力のキャパを超えすぎていて、何も考えられません。
時代の力は凄まじく、人は簡単に変わるもの。わたくし自身ですら、あの時代あの国にドイツ人として生まれていたら同じことをしていたかもしれません。倫理が必要とされるのは、まさしくこの次元だと思いました。
ナチスによるユダヤ人の迫害
かなりの長編作品ですがシンドラーの目線からナチスドイツによるユダヤ人の迫害をとらえていてナチスが何をしてきたかというのがよくわかります。
シンドラーはドイツ人ですがユダヤ人も自分と同じ人間だと強く思い約1100人もの人たちをユダヤ人を雇って稼いだお金で助けます。その行動はとても危険で彼はドイツ人でありながらユダヤ人を助けた数少ない人物だと思います。
無抵抗の一般人をただユダヤ人というだけで殺す、こんなにも悲しい歴史は他にないでしょう。この大掛かりな迫害をみればドイツが戦争に負けたのは理解できるしヒトラーは何故そこまでユダヤ人の迫害に拘ったのか理解に苦しみます。
10年やそこらで何の罪もない600万人のユダヤ人を殺すなんて...ただ涙が出るだけですよね。
この映画はヒトラーやナチスを直接批判する内容ではないですがこの真実を目にすればヒトラーの異常さを感じずにはいられません。
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