紳士協定のレビュー・感想・評価
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暗黙のうちに慣習となっていた社会問題を告発
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1947年、米国でベストセラー小説を原作に製作・公開された映画が、40年後に日本で初めて公開されたとは驚き。自由と平等の国のイメージダウンを懸念したのだろうか。確かに、日系移民の排斥運動や黒人差別については知っていたけれども、アンチ・セミティズム(反ユダヤ主義)については無知だった。
主人公の彼女の言動を見て、アメリカ人でも、良くないこととは分かっていながらも長いものに巻かれてやり過ごしていくことがあるんだな、私と同じだ、と少し安心した。「何も言わないのはダメ、ノーを言わないと」と叱られても、原作小説を書いた人のような勇気も知力もないし…。でも、映画のラストシーンの彼女のように、まずは自分の友人や知人に対してなら、自分にできることはしたいし、できそうだと思った。だから、当時、原作も映画もヒットしたのだろう。
映画の中で批判されているメディアは当時のニューヨークタイムズ紙っぽい。調べてみたところ、当時のオーナーはそちらの主義の人だったそうで、正義の報道を謳っていた割に、第二次世界大戦中のユダヤ人迫害についての記事はとても少なく、掲載されてもとても小さかったそうだ…。
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