親愛なる日記のレビュー・感想・評価
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【ナンニ・モレッティ監督自身が登場する、クスクス可笑しい三章で構成されたシネマエッセー。】
・第1章 「ベスパに乗って」
夏なのに、人気のないローマをベスパに乗って、あちこち巡るナンニ・モレッティ監督。そして、最後に行ったのはパゾリーニ監督が虐殺された場所。シニカルだなあ。
・第2章 「島めぐり」
旧友と、どーでも良い事を喋りながら島々を巡るナンニ・モレッティ監督。TVは観ない、と言っていた旧友が最後に着いた島に電気が無くて、TVも無いと知った時の、船に慌てて乗る姿の可笑しさ。
・第3章 「医者めぐり」
一番、面白い。身体中が痒くって、寝れないナンニ・モレッティ監督。色んな医者に行って診て貰うが、どの医者の診察結果が違って、ドンドン薬が溜まって行く。
最後の、第4の壁を乗り越えて、観る側にユニークな表情を見せるナンニ・モレッティ監督が、コレマタクスクス可笑しい。
<今作は、第47回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したシネマエッセー。監督・脚本・主演の全てをモレッティ監督が務め、コミカルながらも鋭い視点で綴られた作品だそうである。
「3つの鍵」の公開に併せて、4Kレストア版として、劇場公開されたクスクス可笑しい作品。>
『3つの鍵』の監督
朝から観るのに最適
変なおじさんの話
笑えた!
「3つの鍵」でモレッテイ監督が急に気になる存在になったので見た。モレッテイ監督の映画の特徴や面白さは自分にはまだよくわからない。他の映画も見ないと。
バラバラだけれど、思い出すだけで笑ってしまうシーンがたくさんあった。膝丈のパンツに綿の紺ハイソックスと綿の長袖シャツを着てバカンス真っ最中の海岸を歩く。周りがみんな水着姿なのですごく可笑しい。映画評論家は幸せに眠れるのだろうか?と評論を読んでベッドの中の評論家を苦しませて泣かせる。映画監督はみんなこういうことしたいんじゃないかな?30年以上テレビなんか見てないなんて大嘘!イタリア人からテレビを取り上げることはできないはずだ!ストロンボリで大声でドラマの筋を伝えあう二人の真面目な馬鹿っぽさは大好き。ダンスができるようになりたいモレッテイ。「3つの鍵」の最後のタンゴ・シーンを思い出した。この映画でも屋外でたくさんの人達が楽しく自由に踊っているシーンを羨ましそうに眺めている彼の姿がかわいかった。痒みのつらさはわかる。医者によって見立ても薬の処方も異なるのが皮肉っぽくて笑えた。いろんな格好させられて検査されてかわいそう。でも笑ってしまう。日記をペンで書くっていい。その人らしい字と表現。私も何でも書き留めておく方なのでわかる。誰もいない夏のローマに行ってみたい。モレッテイは俳優としても面白い。
リパリ島が映ったのは嬉しかった。自分が行ったのは5月だったので車は殆どなかったしのんびりと散歩も食事もできた。港の海の色さえも美しかった。大好きな島。
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