「夏の暑さと悪女の魅力」白いドレスの女 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
夏の暑さと悪女の魅力
不倫関係になった女性に溺れ、その主人の殺害を図る男性の転落を描く物語。
ストーリー展開はある程度読めてしまいますが、悪女の魅力の虜になる主人公が良く描かれていて目が離せなくなります。
アメリカ南部の強烈な暑さと湿気、そしてそれを上回る艶めかしい女性の魅力。鑑賞している私も虜になりそうです。
遺言の盲点を付く発想や、悪女が仕掛ける巧妙な罠なども秀逸だったと思います。
最後、悪女は主人公を本当に殺そうとしたのでしょうか?本当に殺そうとしたのなら、主人公の友人に発火装置を頼まないようにも思います。自身が無理なく「殺される」ように仕向けたのかもしれません。その暗示させるような描写もあれば、より悪女の狡猾さが際立ったかもしれませんね。
もう一つ言えば、悪女のパーソナルな部分・・・なぜここ迄酷いことが出来るのか・・・そんな事を少しでも描ければ、より深みが増したかもしれません。
全体的に高評価ですが、冒頭でも書いた通り展開がある程度読めてしまうこと、またカタルシスを感じないラストが私好みでなかったことを差し引いて、私的評価は標準の3.5にしました。
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