「本当は怖いとかエロいとか野暮」白雪姫(1937) 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
本当は怖いとかエロいとか野暮
成人になってかなり経つがディズニーアニメ『白雪姫』をしっかり観たのは初めてだ
幼少の頃に読んだグリム童話の絵本であらすじは知っている
それなのに白雪姫というとまず思いつくのが修羅雪姫の梶芽衣子だった
白雪姫は主人公だがたいして活躍していない
小人の家の掃除と料理を作ることくらい
王子様に至ってはちょこっとしか出ていない
2人とも悪と戦っていない
白雪姫と王子様のキスはそんなものかと拍子抜け
世界最古の長編アニメーション
公開は1937年昭和12年
プロ野球でいえば草生期で沢村栄治にハリスにタイガース松木景浦西村
伝説の世界だ古い古すぎる
日本ではパヨクにありがちな幻聴ではなく実際に軍靴の音が聞こえ始めてきたきな臭い時代だ
小学生の頃その事実を知り「日本では『欲しがりません勝つまでは』『贅沢は敵だ』なのに余裕じゃんアメリカすげーよ」と思ったものだ
大東和戦争の影響もあったか日本で公開されたのは戦後1950年昭和25年
アニメのクオリティーがかなり高い
人物の描写がリアルだ
時代を感じさせない不朽の名作
4年の歳月と当時で170万ドル費やした大作
今の日本のテレビアニメと比較したらアニメ制作会社の人たちがかわいそう
森の動物たちと7人の小人がコメディーリリーフ
彼らがこの作品のメインになっている
あのユーモラスな表情と動きで時間を稼がなければ長編にはならない
世界一の美女になりたい継母の王女は白雪姫を殺すよう家来に命令する
殺した証拠に姫の心臓を求めたがそれは不可解
普通なら生首じゃないの
西洋の文化なんだろう
魔法で醜い老婆に化ける王女
元に戻ることができるんだろうか
できなきゃ本末転倒だ
檻の中の骨が誰なのか気になる
白雪姫の父親である国王かな
悪い王女の最期は7人の小人に追い詰められ崖から転落
コンドルさんご飯ですよ
人を呪わば穴二つ
鏡のデザインが子供の頃の記憶と違う
「1番美しいのは女王です」ってこいつがお世辞言っておけば丸く収まって良かった話じゃねーか
姫は下働きのままだけど
ライオンキング以来ディズニーアニメが嫌いになった
パクリそのものより批判に対する対応が許せなかった
ディズニーはそれを今も現在進行形で続けている
著作権に厳しいくせに自分らには大甘な呆れたダブルスタンダード
B'zのパクリよりはるかに悪質で本来ならB'zより叩かれてもいいはずだがそこは世界的ブランド
日本人の多くは世界的権威に弱い
ジャングル大帝なんて知らなかったってそりゃないよ
たとえ虫プロダクションが許してもこの美少女仮面ポワトリンが許しません
愛ある限り戦いましょう命燃え尽きるまで
とはいえ天国のグリムが枕元で叫ぶ
「ディズニーアニメは嫌いになっても白雪姫は嫌いにならないでください」
子供の頃は嫌いじゃなかった
むしろ好きだった
ライオンキング以降のディズニーアニメは1000年経っても許されることはないがそれ以前の作品とは和解する時がきたようだ
初心に帰って初期のディズニーアニメを観てみよう